プラネット・オブ・エイリアン
<ALIEN APOCALYPSE>
05年 アメリカ映画(TV用) 85分

監督・脚本:ジョシュ・ベッカー
出演:ブルース・キャンベル(アイバン先生)
   レネ・オコナー(ケリー)
   レミントン・フランクリン(アレックス)
   ロジー・チェルノゴロワ(ビジー)
   ピーター・ジェイソン(デムスキー大統領)

(ストーリー)
衛星設置の任務を終え、40年ぶりに地球に帰って来たNASAの宇宙飛行士達だが、その間、地球はシロアリ星人に乗っ取られてしまっていたのだ。
シロアリ星人は樹木を目的として地球を征服し、人間を奴隷として伐採の仕事をさせているのだった。
宇宙飛行士のアイバンとケリー、奴隷のアレックスは、隙を見て製材所から脱走。「山の中で解放軍を集め、反撃の機会を窺っている」という噂のある、デムスキー大統領に会おうとするのだった。
ケリーは逃げる途中で捕まってしまうものの、どうにか追っ手を振り切る事の出来たアイバンとアレックスは、行く先々で同士を集めつつ、大統領のいる山の中に向かうのだった。

(感想)
「宇宙飛行士が地球に帰ってきてみたら、地球は何者かに征服されていた」という、実に独創的なストーリーのテレビ映画です。
ですが、地球を征服していたのは、モンキーではなく、何とシロアリ型の異星人でした。ただし、体は緑色です。
で、この緑色のシロアリ星人に人間達は奴隷にされているのですが、主人公である宇宙飛行士が自由の尊さを訴えつつ、有志を集めて反撃をする、という展開となります。

非常に低予算の安い映画ですが、こういう、「解放軍が侵略者達と戦う」というストーリーは単純に燃えるものがありますね。しかも、そのリーダーとなるのが、「宇宙飛行士兼整骨士」というのもイカした設定です。その整骨の技術を使って仲間を増やすシーンもあったりしますし、見ていて「実に侮れない職業だ!」と思わせてくれます。
そして、何と言っても、その主人公を演じるのが、あのブルース・キャンベルというのが最高です。と言うか、このキャスティングがあるからこそ、私はこの映画を見ようという気になったんですけどね(笑)。
『キャプテン・スーパーマーケット』の時も大勢を率いて敵と戦う人を演じていましたが、今回はあの時と違って高潔度の増した、まともな人格者となっています。でも、何故か、「人の上に立つリーダー」には、あんまり見えないんですよね。むしろ、『キャプテン〜』の時と同様のお調子者に見えてしまいます。まあ、演技自体はいつもとほとんど同じでしたからねぇ(セリフが違うだけで・笑)。しかも、時々スベり気味のジョークを飛ばしたりしますし。
でも、そんなブルース・キャンベルが勇者を演じているという所が面白いわけですよ。これが、こういう役柄を普通にそれっぽく演じられるだけの人が主演だったら、大して面白味の無い映画になったと思います。何しろ、元々は大して面白味の無いC級テレビ映画ですからね(爆)。

さて。敵となるシロアリ星人ですが、これがまた、見てて驚く程弱いんですよ。
人の頭を丸呑みするという必殺技を持っているんですが、奴隷軍のメインウェポンである「木製の弓矢」で簡単に死ぬんですよね。よくこんな連中に地球は一度でも征服されたものです(「人間だけを殺す爆弾」なる兵器を使ったそうですが)。
でも、こういう弱いクリーチャーをバタバタ倒して行くという戦闘シーンは、そこそこの爽快感があったりしましたね。何か、強引に良かった点を探し出してるみたいですけど(笑)。