監督・脚本:ジョシュ・ベッカー
出演:ブルース・キャンベル(アイバン先生)
レネ・オコナー(ケリー)
レミントン・フランクリン(アレックス)
ロジー・チェルノゴロワ(ビジー)
ピーター・ジェイソン(デムスキー大統領)
(感想)
「宇宙飛行士が地球に帰ってきてみたら、地球は何者かに征服されていた」という、実に独創的なストーリーのテレビ映画です。
ですが、地球を征服していたのは、モンキーではなく、何とシロアリ型の異星人でした。ただし、体は緑色です。
で、この緑色のシロアリ星人に人間達は奴隷にされているのですが、主人公である宇宙飛行士が自由の尊さを訴えつつ、有志を集めて反撃をする、という展開となります。
非常に低予算の安い映画ですが、こういう、「解放軍が侵略者達と戦う」というストーリーは単純に燃えるものがありますね。しかも、そのリーダーとなるのが、「宇宙飛行士兼整骨士」というのもイカした設定です。その整骨の技術を使って仲間を増やすシーンもあったりしますし、見ていて「実に侮れない職業だ!」と思わせてくれます。
そして、何と言っても、その主人公を演じるのが、あのブルース・キャンベルというのが最高です。と言うか、このキャスティングがあるからこそ、私はこの映画を見ようという気になったんですけどね(笑)。
『キャプテン・スーパーマーケット』の時も大勢を率いて敵と戦う人を演じていましたが、今回はあの時と違って高潔度の増した、まともな人格者となっています。でも、何故か、「人の上に立つリーダー」には、あんまり見えないんですよね。むしろ、『キャプテン〜』の時と同様のお調子者に見えてしまいます。まあ、演技自体はいつもとほとんど同じでしたからねぇ(セリフが違うだけで・笑)。しかも、時々スベり気味のジョークを飛ばしたりしますし。
でも、そんなブルース・キャンベルが勇者を演じているという所が面白いわけですよ。これが、こういう役柄を普通にそれっぽく演じられるだけの人が主演だったら、大して面白味の無い映画になったと思います。何しろ、元々は大して面白味の無いC級テレビ映画ですからね(爆)。
さて。敵となるシロアリ星人ですが、これがまた、見てて驚く程弱いんですよ。
人の頭を丸呑みするという必殺技を持っているんですが、奴隷軍のメインウェポンである「木製の弓矢」で簡単に死ぬんですよね。よくこんな連中に地球は一度でも征服されたものです(「人間だけを殺す爆弾」なる兵器を使ったそうですが)。
でも、こういう弱いクリーチャーをバタバタ倒して行くという戦闘シーンは、そこそこの爽快感があったりしましたね。何か、強引に良かった点を探し出してるみたいですけど(笑)。