監督:レス・メイフィールド
出演:マーティン・ローレンス(マイルズ)
ルーク・ウィルソン(カールソン)
ウィリアム・フォーサイス(ハードキャッスル)
ニコール・アリ・パーカー(メリッサ)
2年後。出所したローガンは、ダイヤを隠した建物に行ってビックリ。なんとその建物、今は立派な警察署になっていたのだ。
警察署の中に隠したダイヤをどうやって盗み出すか。その作戦はなんと、「刑事になりすまして署に潜入する」というものだった。
身分証の偽造のプロである友人にIDとニセの経歴を作ってもらい、まんまと「赴任してきたベテラン刑事マローン」として署内に潜入。だが、ダイヤを探す暇もなく、デカ長に相棒をつけられ、盗品事件の捜査に駆り出されるハメとなってしまう。だが、盗みのプロであるローガンは犯人の手口を知り尽くしている為、事件をあっさりと解決。署内でも”スーパーコップ”と噂されるほどになってしまうのだった。
(感想)
まあ、とにかくストーリーが面白いです。ダイヤを隠した場所が警察署になってしまい、そのダイヤを取り返す為に刑事になりすまして署に潜入した盗っ人が、本物の刑事として活躍してしまう辺りは、「いかにもコメディ的」という感じで楽しいです。そして、プロの盗っ人の経験と勘で、事件をあっさり解決していく様は何か痛快ですらありますね。
まあ、それにしてもこの映画、登場人物がバカばっかりですな(笑)。実際はこんな事やってもすぐバレるに決まってますが、この映画ではアホみたいにみんな騙されまくりです。でも、これにはちゃんとした、極めて現実的な理由があるんですよね。それは、「この映画がコメディ映画だ」という事(笑)。この、登場人物のバカっぷりも、物語のあり得ないっぷりも、ほんと見てておかしくてたまらないです。ここでいう“おかしい”は、変だという意味てはなく、面白いという意味の“おかしい”ですよ。
そして、ローガンことマローン刑事の見せる、強盗事件に対する驚くべき勘と洞察力は、「すげぇ〜!」と、見てて素直に感心してしまいます。そのおかげで、あれよと言う間に“スーパーコップ”に祭り上げられて行く様がまた面白いです。
ストーリーだけでも充分面白いですが、主演のマーティン・ローレンスのとぼけた演技がまた最高ですね。口八丁手八丁でトラブルを乗り切って行く様は、まるで『ビバリーヒルズ・コップ』のエディ・マーフィを彷彿とさせてくれます。
そして、とにかく画面上でちょこまかとよく動きます。体が動いてない時は表情が目まぐるしく動いていたりと、とにかく落ち着いている時が一時も無いぐらいです。何というか、「無茶なストーリーに説得力を持たせる演技」ではなく、「無茶なストーリーをさらに無茶苦茶にしている」とでもいいましょうか(笑)。とにかく、この人の動きを見てると、ストーリーの無茶に本気の突っ込みをいれる気も無くなりますね。
表情も動きもかなりのオーバーアクションなんですが、映画の内容が内容だけに、全く浮いて見えず、むしろ、見てるだけで楽しいというレベルに達してましたね。特に、怪しいピザ配達人は最高でした(笑)。
また、時折披露するダンスが、かなり滑らかな動きで上手でした。器用な人なんですねぇ。