監督・製作:マイケル・ウィナー
出演:チャールズ・ブロンソン(チャト)
ジャック・パランス(クインシー大尉)
サイモン・オークランド(ジバール・フーカー)
ラルフ・ウェイト(エリアス・フーカー)
リチャード・ジョーダン(アール・フーカー)
リチャード・ベースハート
ジェームズ・ホイットモア
ヴィクター・フレンチ
だが、チャト追撃の旅は思ったよりも大変なものだった。終いには「もう引き返そう」と言い出す奴も出る始末だが、どうにかこうにかチャトの家を発見し、家に一人でいたチャトの妻を犯し、家を焼き払うのだった。
これで怒ったチャトは、不慣れな山岳地帯で思うように移動も出来ないクインシーとその部下達を一人一人ライフルで撃ち殺していくのだった。
(感想)
マンダムことブロンソン主演の西部劇です。ブロンソンはアパッチ・インディアンで、その人種ゆえ、町の白人から「ぶち殺してもいい野蛮人」と思われています。
そんなブロンソン=チャトが町でアホ保安官を正当防衛で撃ち殺したがために、血に餓えた白人共が追いかけてくる事となります。
で、この映画、この追いかけて来る白人達の描写がメインになっているんです。ブロンソンはたま〜に顔を出しては、白人達の追跡っぷりを山のうえから余裕しゃくしゃくで見下ろしていたり、家の近くで野生馬をとっ捕まえたりするだけです。
白人達の隊長クインシーは、やはりインディアンは殺してもいいと思ってるような差別主義者ではあるんですが、少なくとも、インディアンを人間だとは思っています。
ですが、クインシーの呼びかけに応えて、血気盛んな3兄弟が同行するんですが、こいつらがもう、見てて腹が立つぐらいのクソったれです。血に餓えてるとしか思えないぐらい平気で人殺しもしてのける、まさに腐った悪党です。
もう、こいつらの行動から言動から顔まで、全てが見ててムカつきましたね。こういう奴はセガールとかチャック・ノリスの映画に出てきてほしいです。
この映画も主演はミスター・デスウィッシュではあるんですが、上で書いたようにほとんど姿も見せない有様です。
ですが、あまりに余裕を見せすぎたせいか、留守のうちに家を襲われるに至って、ようやく反撃モードに入ります。これ以降は腰蓑パンツ一丁という、セクシーかつ男らしい衣装にチェンジし、白人共を一人づつ遠くからの射撃で殺害していきます。
白人達にはいい奴も悪い奴もいて、上の3兄弟のようなクソみたいなのもいれば、最初からこの追撃に乗り気じゃなかった奴もいるんです。ですが、そんなのも関係無しに次々と撃ち殺されていきます。
困ったのは、見てて「一番酷い死を!」と思ってた奴らが、恐怖を感じる間もなく、あっさり死んでいく事ですかね。「悪党の死に様を見せて、溜飲を下げてもらう」という映画じゃないんだからしょうがないところではありますけどね。
でも、「じゃあこれはどういう映画で、どの辺に面白味を感じればいい映画なんだ?」とも思ってしまいますね。普段、マッチョが悪党を必要以上に叩きのめす映画を見て喜んでる私みたいな人間には、ちょっと魅力の分からない映画ではありました。