監督:フランク・ロッダム
音楽:トレバー・ジョーンズ
出演:レオノア・バレラ(クレオパトラ)
ティモシー・ダルトン(シーザー)
ビリー・ゼイン(マーク・アントニー)
ルパート・グレイブス(オクタヴィアヌス)
ショーン・パートウィー(ブルータス)
アート・マリク(オリンポス)
ジェームズ・サクソン(ポティノス)
カサンドラ・ボヤジス(アルシノエ)
フィリップ・クエスト(コーネリウス)
ブルース・ペイン(カシウス)
ラルフ・ブラウン(グーバリウス)
(感想)
テレビ用の映画ですが、割りと大掛かりな作りで、一見すると歴史超大作っぽいです。
実のところ、私は世界史などはあまり興味が無いもので、エジプトのクレオパトラだとかローマのシーザーの話だとか言われても、特に見たいとは思わないです。なのに、なぜこんな映画を見る気になったのかと言うと、ビリー・ゼインが出てるからです。実は、キャストにビリーの名前を発見したので、どんなタイトルで、どんなストーリーの映画なのかもよく見ないで借りてしまいました。
そんな不純な動機(?)で見始めたこの映画ですが、いやぁ、中々面白かったですねえ。何というか、昔の超大作映画を見てるような感じの映画ですね。年末あたりにテレビ放映されるのが似合いそうです。
全体的にかなり急ぎ足な感じの編集で、話の繋がりがよく分からなくなる時もあるんですが、あるいはカット版なのかもしれないですね。元はテレビシリーズか、「忠臣蔵」みたいな、アホみたいに長いドラマを2時間に編集してあるのかもしれないです。まあ、このストーリーの映画を2時間以上見たいとは思わないので、カット版でも満足ですけどね。
肝心のビリーの役所は、シーザーの配下、騎兵長官のアントニーという男で、シーザーの片腕と言った感じの勇猛な戦士です。ローマ軍の甲冑姿のビリーがまたカッコイイ!
でも、出てくるのが中盤以降だったりするんですけどね。前半の展開は、シーザーとクレオパトラがエジプトで反乱軍と戦ったり、ベッドインしたりと、何か色々とやってました。
シーザーを演じるのは元ボンドのティモシー・ダルトンです。相変わらずの立派なケツアゴでした。もう、あのアゴだけで演じているのが大物だというのが伝わって来ます。
物語の主人公であるクレオパトラを演じるのは、今まで見たことも聞いた事も無い人ですが、なかなかの美人さんです。しかも前半部で着る衣装のほとんどが乳首が透けてるという大盤振る舞い。
で、中盤になってようやくビリーの登場となるわけです。ここまで出番が無いという事は、もしかしたらモロ脇役なのかな?と心配していたら、後半はクレオパトラとビリー演じるアントニーがメインの展開になってくれました。よかったよかった。
シーザー同様、アントニーもクレオパトラの魅力にすっかりやられてしまいます。アントニーが浜辺でクレオパトラを口説くシーンがまた凄い。「俺の胸の鼓動を聞いてくれ!」だの、「俺の瞳は君しか映していない!」だのと、歯の浮くようなセリフがバンバン出て来ます。でも、言ってるのがビリーだからOKです(笑)。
最初はカッコイイ戦士という印象だったアントニーですが、クレオパトラの魅力に惹かれていくにつれ、どんどん軟派なキャラになっていきます。おかげで、オクタヴィアヌス率いる、ローマ軍との海上戦でも、あっさり敵の罠にはまり完敗する始末。しかも、その後はすっかり腑抜けになったりもします。でも、ビリーが演じてるからOKです(またか・笑)。罠にはまってビビる姿も、腑抜けた姿も、様になってました。さすがスターです。もちろん、合戦シーンでは、一人で何人もの敵兵をなぎ倒す、闘将っぷりも見せてくれます。
案外、主演作だった『ダイヤモンド・クエスト』よりもビリーの魅力をよく出せてたような気がしますね。