監督:ジョン・カサー
出演:キャスパー・ヴァン・ディーン(ミルズ・シェフィールド艦長)
ジェラルド・マクラニー(ユージーン・ジャスティス少将)
スチュアート・ビック(アルバート・ケナー副長)
タミー・イズベル(クレア・ハリディ)
ドミニク・ザンプログナ(ライアン・アルフォード)
ジム・ソーバーン(マット・ロックウェル)
ロン・ホワイト(ピート・ルクロア)
ビンセント・コラッザ(エリック・ワトキンス)
ジョエル・ゴードン(テリー・ピール)
(感想)
『クリムゾン・タイド』を低予算で再現したような映画です。とにかく、ストーリーや展開がそっくり。違うのは、主人公側が艦長という点でしょうか。
『クリムゾン〜』では、主役のデンゼル副長と、対立するハックマン艦長、どちらの言い分も正しいかもしれないという描き方で、実際、船の外がどうなってるのかは観客にも最後まで示されませんでしたが、この映画では外の様子も呈示され、明らかに副長の方が間違っている事が示されます。ただの意見の対立というより、敵対関係みたいな感じですね。副長というよりも、やってる事はテロリストに近いです。艦を艦長から奪い取った後は、積んである核弾頭搭載のトマホークミサイル4基を発射しようとします。まさに度を過ぎた戦争屋という感じですね。
主演はキャスパー・ヴァン・ディーンで、相変わらずの鋭い眼光と体育会系的な熱い演技を披露してくれます。艦長という大役を初めて任され、任務を必死にこなそうとする若き熱血艦長役です。
また、クルーにも若手が多く配備されているという設定になっています。そんな、何とも初々しい艦が、大変な事態の渦中に置かれてしまうというわけですね。
外の様子が示されると書きましたが、上層部と言うか、作戦司令部の方に名前のあるキャラがいて、通信の途絶えたランシング号が外からどう見えているのかがここで語られるわけです。これも一応、『クリムゾン〜』には無かった要素ではありますね。
終盤、味方の潜水艦から、ミサイル発射阻止の為に攻撃を受けるシーンがあるんですが、そこで魚雷をかわす時の映像が『クリムゾン〜』からの流用じゃなかったのが意外でした。B級潜水艦映画では必ず使われるものと思っていたのに(笑)。でも、潜行&浮上シーンはどこかからか戴いて来たみたいですけどね(映像の質が違う)。
モロ二番煎じな低予算B級映画ですが(と言うか、テレビ映画か)、出来は結構いいです(二番煎じ映画の中では・笑)。最後まで一気に見せてくれます。主演のキャスパー・ヴァン・ディーンの魅力もよく出ていました。