デルタ・フォース
<THE DELTA FORCE>
85年 アメリカ映画 118分

監督・共同製作・共同脚本:メナハム・ゴーラン
音楽:アラン・シルベストリ
出演:チャック・ノリス(スコット・マッコイ少佐)
   リー・マービン(ニック・アレキサンダー大佐)
   マーティン・バルサム(ベン・カプラン)
   ジョーイ・ビショップ(ハリー・ゴールドマン)
   ロバート・フォスター(アブダル)
   レイニー・カザン(シルビア・ゴールドマン)
   ジョージ・ケネディ(オマリー神父)
   ハンナ・シグラ(イングリッド)
   スーザン・ストラスバーグ(デブラ・レビン)

(あらすじ)
旅客機が、新世界革命軍の闘士を名乗るグループにハイジャックされてしまった!米国国防総省は人質救出の為、エリート部隊、デルタフォースを出撃させる。

(感想)
中東のテロによるハイジャックという、何だか将来の惨事を暗示したような内容です。しかもテロの一人が「将来、ホワイトハウスにトラックで突入する」みたいな事を言ってます。いやあ、恐ろしい・・・。

B級映画界の超特大スター、チャック・ノリス主演のアクション大作ですが、主にデルタフォースというチームによる活動がメインで、あんまりチャックが目立ってません。
一応、オールスターキャストということらしいんで(私はチャックの他はジョージ・ケネディしか知らないですが・・・)、あんまりチャックの出番は無いのかな、と思ったら!後半に入ったら、今までの出番の少なさで鬱憤がたまっていたのかと思う程の大暴れを見せてくれます!
いやあ、やっぱりチャック映画はこうでなくては。
正直、前半はちょっと展開がスロー気味なんですが、後半の飛ばし具合は凄いです。何が凄いって、まず、ヒーローであるチャック(マッコイ少佐)の見せ方が上手い。「ヒーローの演出」の教科書を見てるみたいです。
特にイカしてるのが、小型ミサイル&機銃装備の怪しいバイクを乗り回すシーン。バイクのハンドルの辺りにこれ見よがしに小型ミサイルが摘んであって、それを発射しちゃあ、敵が乗ってるトラックを破壊したりします。このシーンを最初に見た時は、あまりのカッコ良さに爆笑してしまいましたね。
「カッコ良さもある一定のレベルを超えると笑いがこみ上げてくる」という発見をさせてもらえた映画でした。

さらに、アクションシーンが始まると必ず流れる、アラン・シルベストリによるノリのいい「デルタフォースのテーマ(そんな曲名かどうかは知らないですが・笑)」が場面を盛り上げてくれます。

監督のメナハム・ゴーランはB級映画のプロデューサーとして、かなり大量の映画を作ってますが、普段は製作のみみたいです。でも、この『デルタフォース』では監督はおろか、製作、共同脚本にも携わっていて、何やら熱意が感じられます。
その熱意と、今まで手がけてきた映画のノウハウ、そして主演のチャック・ノリスの存在が合わさってこんな名作が誕生したんですねえ。