デスペラード
<DESPERADO>
95年 アメリカ映画 104分

監督・製作・脚本:ロバート・ロドリゲス
出演:アントニオ・バンデラス(マリアッチ)
   サルマ・ハエック(カロリーナ)
   ヨアキム・デ・アルメイダ(ブチョ)
   チーチ・マリン(バーテンダー)
   スティーブ・ブシェミ(ブシェミ)
   クエンティン・タランティーノ(集金人)
   ティト・ラリーバ(タボ)
   アンゲル・アビレス(ザミーラ)
   ダニー・トレホ(ナバハス)

(あらすじ)
ブチョという男に恋人を殺され、左手を打ち抜かれてギターを弾けなくなってしまった元ギター弾きのマリアッチは、ブチョに復讐をする為にギターケースに武器弾薬を詰め込んで現われた。

(感想)
ザ・男ことバンデラスの代表作として有名なアクション映画です。監督のロバート・ロドリゲスにとってもハリウッドメジャーデビュー作という記念碑的映画ですね。
出演者には、バンデラスの他、スティーブ・ブシェミ、ダニー・トレホ、チーチ・マリン、タランティーノといった、よく知った顔が出ているんですが、みんなアッサリと死んでいきましたね(笑)。特にブシェミなんて、役名もブシェミですよ。
ストーリー自体はシリアスな復讐物なんですが、展開が全体的にマンガチックなんですよね。アッサリ散っていく豪華スターとか、バンデラスの銃の撃つポーズとかの“愉快な要素”がシリアスなストーリーと絡み合ってる様はなかなかユニークで面白いです。

ちょっと西部劇っぽい感じの映画ですが、時代設定は現代なので強力な重火器が出てきたり防弾仕様の車が出てきたりしてました。
強力な重火器と言えば、後半に一瞬出て来る主人公の昔の仲間達の武器は凄かったですね。一見、ただのギターケースですが、その正体はマシンガンだったりロケットランチャーだったりするという、とても楽しい兵器です。この“一見○○な武器”というのは、スパイコメディ映画辺りに似たようなのが出てきそうです。
武器自体も凄いですが、それを操る奴もまたイカしてました。特にギターケース型ロケットランチャーを持ってる奴の、“ロケットランチャーの撃つ時のポーズ”はもう笑うしかないですね。そして、見終わった後はつい真似してみたくなります(笑)。この撃つ時の奇妙なポーズは、「この武器は、このポーズで撃てる奴専用の武器なんだ!」と納得させられるものが映像からビシバシ感じられましたねえ。
驚きなのは、こいつらが登場から5分程度しかもたずにあの世に行くところです。コメディリリーフか、こいつらは(笑)。
でも、こいつらがあまりに凄すぎて、主役のバンデラスがちょっと霞んで見えてしまいますね。バンデラスも二挺拳銃を妙なポーズで撃ったり、その二挺拳銃が袖口から出てきたりと頑張っているんですが。
それに、“アクションシーンでの活躍度”以前に、どうもこのマリアッチというキャラクターがあんまり面白くないんですよね。ちょっと真面目過ぎると言うのか・・・。普通の復讐物バイオレンス映画ならこれで充分なんですが、あそこまでマンガチックな要素が入ってくるとなると、やはりもう少し弾けた所を期待してしまいます。