ラストマン・スタンディング
<LAST MAN STANDING>
96年 アメリカ映画 101分

監督・共同製作・脚本:ウォルター・ヒル
音楽:ライ・クーダー
出演:ブルース・ウィリス(ジョン・スミス)
   クリストファー・ウォーケン(ヒッキー)
   ブルース・ダーン(エド)
   ウィリアム・サンダーソン(ジョー)
   カリーナ・ランバート(フェリーナ)
   デビッド・パトリック・ケリー(ドイル)
   ネッド・アイゼンバーグ(ストロッジ)
   アレクサンドラ・パワーズ(ルーシー)

(あらすじ)
地図にも載っていない、小さく寂れた町ジェリコ。そこでは二つの組織が小競り合いを続けていた。
そこへ、一人の謎の男が町にやってきた。ジョン・スミスと名乗る、凄腕の拳銃使い。町には目的があって来たわけではなく、ただの通りすがりだった。だが、金の為、そして「不幸な女を見ると放っておけなくなる」という性分の為、この町にとどまり、二つの組織に接触を図るのだった。

(感想)
黒澤明の『用心棒』のリメイク作です。同じくリメイク作の、イーストウッドの『荒野の用心棒』は西部劇でしたが、今作は禁酒法の時代が舞台です。だから、馬の代わりに車が出てきたり、マシンガンをぶっ放す敵が出てきたりします。

この映画を一言で表すなら、「渋いアクション」といったところでしょうか。ストーリーから音楽、主演のブルース・ウィリスの演技まで、全てが渋いです(クールとはまたちょっと違う)。
なので、ブルース・ウィリスの演技に渋味を見出せない人にとっては、少々ツラい映画かもしれないですね。まあ、ブルースもあんな顔立ちなんで、こういう映画は似合わないと思われてもしょうがないかなとも思いますが、個人的には渋いダンディな役が意外とハマる人だと思うんですよね。『ラストボーイスカウト』なんかも良かったですし。

アクション面に関しては、アクションシーン自体が少な目ではあるんですが、その少ない中でも、二挺拳銃乱射による大量殺戮アクションの迫力が凄い印象を残してます。しかも、戦闘中に意味もなく回転とかをしない、正統派の撃ち合いです。さらに、刑事アクション物の銃撃シーンみたいに、物陰に隠れるというリアクションもしません。とにかく、敵に撃たせない、敵より先に撃つという感じで、迫力の他に緊張感も凄いです。
この銃撃シーンだけでも見る価値有りな映画です。