監督:マッツ・ヘルゲ
出演:クリストファー・コーバーグ(メイソン)
ハンナ・ポーラ(ナディア)
ポー・F・ムンス(ハンセン)
カート・ブロバーグ(マルコフ教授)
ハンス・ロスティーン(エイブルマン)
(感想)
ニンジャ映画ですが、内容はスパイ映画っぽい感じですね。前半はKGBがある科学者とその娘を騙して基地に連れて行き、研究の成果をいただこうとする、というストーリーが地味に進んで行くんですが、後半は、忍者部隊がその基地に潜入して科学者と娘を救出し、脱出というアクションシーンが延々続きます。
映画の約半分がアクションシーンという構成なので、それは派手な映画だと思いがちですが、演出が単調でアクションシーンもひたすらに地味です。
体調によっては、アクションシーンを見てる最中でも「気づいたら寝てしまってた」という事態も起き兼ねません(現に、私は何度も睡魔に襲われました・笑)。
肝心の忍者部隊ですが、やってる事はほとんど軍の特殊部隊と変わりません。まるで、忍者のコスプレをした特殊部隊が作戦行動をしてるみたいで、ちょっと笑えます(笑)。
一応、刀を使ったり、手裏剣を投げたりとかもするんですが、メイン武器はマシンガンと手榴弾ですからね。
終盤に出てくる銃撃戦シーンは結構派手で、忍者部隊の面々(5、6人ほどですが)がやたらにマシンガンをぶっ放してKGBの雑魚兵士を次々葬って行きます。もう、ここまで来ると、忍者とか関係無しですね。
また、ここで敵兵士が驚くほど大量に現れるんですが、呆れるぐらい簡単にバタバタと撃たれて死んで行きます。少しは物陰に隠れるとかしたらどうなんだとか思ってしまいます。
この忍者部隊はたまにマーシャルアーツを見せるんですが、これがまた、いかにも型通りの動きといった感じで、しかも動きが超スローです。やられる敵の方も攻撃を食らうまで硬直してるのとかいますし(笑)。
まあ、こんな低レベルなアクションも後半一時間ずっと続いてくれるなら、まあいいかと思えてきます。映画の見せ場として、ここぞという所で挿入されるアクションシーンがコレだったらガッカリですが。
この映画、実はイギリス映画なんですね。なので、忍者の描写など、アメリカの勘違い忍者とはまたちょっと感じが違うような気がしますね。何しろ、この映画から東洋の雰囲気は全くといっていいほど感じられないですからね。忍者という存在をアレンジして使っているみたいな雰囲気です。
唯一、東洋っぽいところが出てくるのがオープニングクレジットで、ここでは背景で忍者のシルエットが演舞をしている様が映されます。ここが、この映画の忍者が最も忍者らしい事をしていたシーンのような気がします(笑)。