監督:ジョン・マクティアナン
製作:ローレンス・ゴードン
ジョエル・シルバー
ジョン・デイビス
特撮:スタン・ウィンストン
音楽:アラン・シルベストリ
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー(ダッチ・シェイファー)
カール・ウェザース(ジョージ・ディロン)
エルピディア・カリーロ(アンナ)
ビル・デューク(マック)
ソニー・ランダム(ビリー)
ジェシー・ベンチュラ(ブレイン)
リチャード・チェイヴス(ポンチョ・ラミレス)
シェーン・ブラック(ホーキンス)
R・G・アームストロング(フィリップス)
ケビン・ピーター・ホール(プレデター)
(感想)
そのマッチョパワーの前に、もはや地球上に敵はいない存在となったシュワ。そんなグレート・マッチョに対抗出来る相手は、もはや宇宙人しかいなかった!
というコンセプトで作られた映画かどうかは定かではないですが、ともかく、やたら凶暴で強い宇宙怪人とシュワが一対一で激突するという内容のこの映画は、他のSFアクション映画には無い楽しさと迫力がありますね。
映画は3つの段階に分かれていて、シュワルツェネッガーズがゲリラ部隊を壊滅させる爆破と銃撃モリモリの前半部分(注・当然“シュワルツェネッガーズ”は造語です)。プレデターが攻撃を開始し、隊員が次々やられていくサスペンスフルな中盤。そして、シュワとプレデターが一騎打ちをやらかす熱い後半とかなりキレイに分かれていて、それぞれに違った面白さがあり、見所もそれぞれにあるという豪華な作りです。
舞台はジャングルという、隠れ場所がたんまりとあり、ただでさえ敵の姿を発見しづらいロケーションです。また、ちょっと間違えると迷子になってしまうという恐ろしさもあるという、色んな意味で手強い地形です。
シュワルツェネッガーズ達もそれぞれ個性的で、冷静沈着な黒人マック、トラッキングの能力があり、隊員中、最も五感が鋭いと思われるネイティブアメリカンのビリーなどなど、ただのやられ役では済まない存在感を持っています。もはや、主人公のシュワが典型的なマッチョヒーロー過ぎて、存在感が薄く感じられるぐらいです。
また、『ロッキー』シリーズのアポロでお馴染みのカール・ウェザースもシュワルツェネッガーズに同行し、共にプレデターと戦う事となります。この人の登場時の、シュワとのマッスル感溢れる握手シーンは凄い迫力でしたね。
舞台も良ければ、キャラクターもいい。内容も、アクションだけでなくホラー・サスペンスの要素もあり、何より、「シュワ対宇宙人」という、アクション映画ファンの夢を映像化しているこの映画は、まさにこれといった欠点の見当たらない、素晴らしい映画だと言えますね。