監督:スコット・ジール
共同製作:ジョエル・シルバー
出演:ロブ・ロウ(ウィリアム・コンロイ)
ジェームズ・コバーン(コーコラン)
ジョナサン・バンクス(プライス)
ケリー・ローワン(アン・コンロイ)
ジョー・サントス(プラマー所長)
T・C・カーソン(ヤスキン)
(感想)
ジョエル・シルバー製作ということですが、特にアクションが激しいわけでも、特撮に金がかかってるわけでもないです。むしろ制作費はTV映画並と思われます(ほんとにテレビ映画かも)。
刑務所で起こった囚人達の謎の死。だが、死んだ囚人は全員、殺人罪か過失致死罪で入ってる連中だった。実は、こいつらに殺された人の遺族が、ジェームズ・コバーン演じるコーコランが主催する、被害者遺族の救済の会みたいなものを通じて、「犯人を殺してくれ」と頼んだからなんです。
要するに、死んで当然の奴が、加害者に優しい法律のお陰で守られているため、法に変わって裁きを下しているということなんです。
個人的には、このコーコランのやり方に賛成派なんで(全面的にではないものの)、映画ではそのコーコランが悪として描かれているのがどうにもひっかかってしょうがないです。ジョエル・シルバーは被害者より加害者の人権を守る方を優先する立場なんでしょうか。
困ったことに、ロブ・ロウ演じる主人公も模範囚とはいえ、過失致死罪でムショに入ってる男なんです。しかも、酒に酔ったまま愛人を乗せて車を運転して事故り、それで同乗していた愛人を死なせてしまったという奴です(「恋人」じゃなくて「愛人」です)。
さらに、その死んだ愛人の両親がコーコランに「娘の命を奪ったやつを早く殺してくれ」とか言うシーンも出てきます。
うーん・・・こうなると、あんまり主人公を応援したくなくなってきてしまいますねえ。
ラストが主人公にとってハッピーエンドで終わるんで、個人的にはどうにも後味の悪いラストでした。