監督:ジョージ・P・コスマトス
脚本:シルベスター・スタローン
ジェームズ・キャメロン
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演:シルベスター・スタローン(ジョン・ランボー)
リチャード・クレンナ(トラウトマン大佐)
チャールズ・ナピアー(マードック司令官)
スティーブン・バーコフ(バドフスキー中佐)
ジュリア・ニクソン(コー・バオ)
マーティン・コーブ(エリクソン)
ジョージ・キー・チュン(タイ)
アンディ・ウッド(バンクス)
ヴォージョ・ゴーリック(ユーシン軍曹)
(感想)
スタローン全盛期の、大型アクション大作です。中盤以降、上半身裸で戦場を駆け回るランボーの姿はまさに強烈です。
前作では、たった一人で警官隊を相手に戦闘マシーンっぷりを見せつけたランボー。そんなランボーのベトナム時代はどんなだったろうと誰もが考えていたに違いありません。“ベトナムでのMIA救出物”という形をとったこの映画、そういった期待にも見事に応えてくれました。
とにかく、戦場で見せるランボーの戦闘能力はまさに驚異的です。たった一人で敵兵士を次から次に殺していきます。その戦闘方法も地形に合わせて、いろいろなバリエーションがあります。
中でも、一番力を発揮していたのが、ジャングル内での戦闘でしょう。ドロの中からいきなり現れる様はまさに強烈!さらに、ジャングル内での移動スピードもかなりのものがありそうです。ランボーなら、プレデターにももう少し簡単に勝てたかもしれません(笑)。
また、弓矢を武器に使う点は、アクションヒーローの中でもかなり異質ですね。ただの弓矢も、先に爆薬を付けると強力な破壊兵器になってしまうのは驚きです。
そして終盤、ランボーがヘリに乗ってからはもう爆破のオンパレードです。あっちでドッカン!こっちでボッカン!といった感じで。
また、敵がベトコン+ソ連兵ってところも、色々な意味で凄いですね。
上映時間が90分強の火薬系マッチョ・アクションなんていうと、ストーリーはもうスカスカになっていそうな感じですが、見ていて「ストーリーが薄い」という印象があまり無いところが凄いですね。
その理由として、主人公ランボーのドラマ的な話が入っている事、そしてMIAやベトナム帰還兵に対する考えという、社会派的な面が添えられているというのがあると思います。
それに、この映画の脚本はスタローン本人&ジェームズ・キャメロンですからね。今じゃ考えられないタッグです。
この、シナリオとアクションの絶妙なバランスはシリーズ中一番でしょうかね。この2作目が一番有名なのも、その辺が理由かなと思います。まあ、「いい意味でも悪い意味でも有名」みたいな感じですけど。
ところで、ランボーはこの映画の中で、何人もの敵兵士を葬ってきました。なので、まるで殺戮者のようなイメージをランボーに持ってる人がいるみたいですが、実はシリーズを通して、戦場以外の場では誰も殺してないんですよね。
この映画のラストでも、恐らく映画を見ている誰もが「殺してしまえ!」と思っていたであろう、マードック司令官すらも殺さなかったんですから。もし、これがセガールだったら、八つ裂きにしていたところでしょう(シュワでも危なかったかもしれません)。
ちなみに、ラストはシリーズ中、この2作目が一番好きです。ランボーがマシンガンを乱射するところは、雄たけびの迫力もあって、もう、見てるだけでストレスが解消出来そうです。その後、悪い奴を殺さずに去るところもいいですし(マードック役の人のビビり演技も最高でした)、最後のランボーのセリフも感動ものです。エンドクレジットの曲も素晴らしいですね。欲を言えば、歌の後にジェリー・ゴールドスミスのスコアが入ってたら(そこそこの長さで)もっと良かったんですけどね。それにはスタッフをもう数十人増やしてエンドクレジットを長くしてもらわないとならないですが(笑)。