監督:ジョセフ・メルヒ
出演:ゲイリー・ダニエルズ(シェーン・アルコット)
シュガー・レイ・レナード(ウィリアム)
ペイジ・ロウランド(アナ・リサ)
パトリック・キルパトリック(ブライアン)
スコット・シェパード(パトリック)
デックス・エリオット・サンダース(レオン・ヒューズ'シャイボーイ')
(感想)
最初から最後までアクション満載という、実に痛快な映画です。と言うか、映画を見てるというより、『ファイナルファイト』みたいな格闘アクション物のゲームをやってるような気になってきます。これは遠まわしにケナしてるというわけではなく、褒めてるんですよ。ストーリー性のあるアクション映画もいいですが、こういう、ただひたすらアクションシーンが続く映画があってもいいはずです。
話は『ニューヨーク1997』っぽい感じで、犯罪者軍団の巣窟となった市街地に、人質救出の為にヒーローが赴くというものです。『ニューヨーク〜』の方では、主人公も悪党面の為、その辺をウロついてるザコからケンカを売られるようなことはあまりなかったんですが、この映画では主人公が白人の為(しかも身代金の入ったカバンを持ってる)、目についたザコが片っ端からケンカを売ってきます。
しかし、この映画の主人公を演じるのは、敵キャラを蹴ってナンボの武闘派、ゲイリー・ダニエルズです。というわけで、襲ってくる敵を片っ端から退治していくわけですよ。まさに爽快の一言ですね。
劇中、ゲイリーが相手にするのは、“町のチンピラ”の他に、“娘をさらったギャング団とその手下”。“そのギャング団を裏で操っていた黒幕とその手下”と、とにかく大量にいます。
これが普通のアクション映画だったら、ザコからは基本的には逃げると思います。何しろ倒しても倒してもキリがないぐらいの数なので、どうしても倒さなきゃならない奴だけ倒すという感じで進んでいくと。しかしこの映画では、存在する敵、全部をやっつけるつもりなのかと思うほど、逃げるどころかどんどん立ち向かって行くんです(笑)。
主人公のアルコットは一体、劇中で何人の敵を倒したんでしょう。ヘタしたら100人以上は倒してる可能性有りですね。まさに百人組み手。
ただ、さすがにその大量のザコとの戦闘1回1回に格闘のバリエーションをつけるわけにもいかないので、「単調なアクションシーン」に見えなくもない、というのが欠点でしょうかね。まあ、ゲイリーの格闘アクションは単調でも見応えがあるぐらいのレベルのものなので、映画の評価を下げるというほどの欠点ではないですけどね。
ゲイリーにやられて吹っ飛ぶのは、当然スタントマンの仕事です。それも、ただ吹っ飛ぶだけじゃなく、意味も無くガラスを突き破ったりします。ゲイリーが敵を倒す度、スタントマンの華麗なやられっぷりが出て来るわけです。この映画、ある意味、映画の形を借りたスタントショーみたいなものですね(←もちろん、褒め言葉です)。