監督:スティーブン・パール
出演:トリート・ウィリアムズ(カール・トマソン)
スーザン・メイ・プラット(アーニャ・トマソン)
エンジェル・デビッド(ジョーイ6)
マイケル・ミシェル(カーラ・ラベル先生)
B・D・ウォン(ウォーレン・ドラモンド先生)
ダリル・エドワーズ(用務員バーティ)
エドアード・バレリーニ(ダニー)
クリストファー・コウシンス(ランダル・トマソン)
チャック・ジェフリーズ(修理工ウィリー)
(感想)
トム・ベレンジャー主演の前作からの続編ですが、話の繋がりは全く無いようです(前作未見)。ですが、「邦題で続編に見せかけている」系ではなく、原題でもちゃんと続編という事になっているので、主人公を変えた正当な続編、という事のようです。ちなみに、今作のトリート演じるカールと、前作のベレンジャーは傭兵仲間の知り合いか何かという繋がりはあるみたいです(気のせいだったら失礼・笑)。
それにしても、「荒れた学校に赴任してきた教師が、実は正体はプロの傭兵だった」というプロットは面白いですね。「コックが実は無敵超人だった」という『アンダー・シージ』シリーズの設定を思わせてくれます。
で、いままで散々イキがってたワルガキが手も足も出ないまま“指導”される様は見ていて痛快な事このうえないですね。学級崩壊に悩む学校とか、こういう“野獣教師”を雇うべきですだったんですよ。
この、「教師が生徒に暴力を振るう」というバイオレンス描写に嫌な感情を持つ方もいるかもしれませんが、この映画に出て来るようなバカは殴らないと分からないんです。「暴力に訴えるのは間違ってる」というのは、話し合いで解決できる知性を持った相手に対してのみ有効な理論だと思いますね。
それに、この映画の主人公カールは決して暴君なんかではなく、あくまでも“ヒーロー”なんです。その指導方法も、ワルガキを問答無用でぶちのめすというものではないですからね。
そして、最初はトリート先生の事を殺してやろうぐらいの事を思ってたワルガキ共も、トリートのヒーローっぷりを見るにつけ、最終的に“改心”までは行かないものの、素直な所を見せたりするようになります。
こういう連中にとっては、優しさや道徳心ではなく“強さ”で尊敬を集められる、「手本になるような武闘派教師」が必要だったんでしょうね。
ところで、トリートのヒーローっぷりは見てて頼もしくはあるんですが、この映画はマーシャルアーツスターがやった方が燃えたような気がしますね。イキがってる生徒がナイフで襲ってくるのを見事に捌くといった、「一見、ただの教師だが、動き出すと凄い!」というところなんかは、映像で分かり易く表現してくれた方が盛り上がったと思うんですよね。