監督・脚本:リー・スコット
出演:マシュー・ウォルフ(ミッチェル)
エイミー・ウェバー(ナディア)
エリザ・スウェンソン(将軍)
グリフ・ファースト(イッチー)
シェリー・スコット(ラックス)
トーマス・ダウニー(ブラックソーン)
(感想)
タイトルから分かる通り、『トランスフォーマー』のバッタ物で、敵のロボット軍団は変形の特殊能力を持っています。
ですが、ストーリーから分かるように、内容は『ターミネーター4』みたいな感じになってるんですよね。製作が07年なので、ベースになってるのは『T2』等で語られた未来世界の方になると思うんですが(ずっと夜ですし)、まるで、有名2大SF大作映画を混ぜ合わせたかのような内容は非常にそそるものがありますね。こういう企画が通る所がB級映画界の面白い所です。
敵ロボットのCGは、「PS2レベル」といった有様で、パッと見の貧乏臭さはかなりのものなんですけど、しっかり変形シーンを映してきたりと、中々の気合を見せてくれます。
そして、ストーリーでも書いた通り、吹き替え版で主人公ミッチェルの声をあてているのが、あの玄田さんなんですよね。こんなB級映画の仕事もちゃんと引き受けてくれるとは、何て心の広い(仕事熱心と言うべきか)人なんでしょう。しかも、『トランスフォーマー』と『ターミネーター』シリーズをパクってる映画だけに、まさにこれ以上無い見事な人選ですよ。なので、この映画、吹き替え版で見ると面白さが9割ぐらい増して感じられるんじゃないかと思います(と言うか、この映画、字幕で見て面白いんだろうか・笑)。
ちなみに、このミッチェルというキャラクターには意外な秘密が隠されているんですが、これが、まるで2年後の『T4』を予言してるかのような正体でして、「侮れない映画だぜ」とか思ってしまいます。
と、ここまでいい点ばかりを書いてきたので、まるで私がこの映画を気に入っているかのような感じになってますけど、実はちっとも面白くありませんでした。
と言うのも、まあ、B級C級映画では時々見る事なんですけど、ちょっとフェミニズム臭が強いんですよね。生き残った人類が組織している抵抗軍のほとんどが女性なうえに、みんなに命令を下す最高責任者的立場にいる将軍様も女性様です。
もう、「アンタらが強くて逞しいのはよ〜く分かったから、いい加減、すっこんでろ」と言いたくなるぐらい、ウンザリさせられましたねぇ。