監督・共同製作:ラルフ・ポーティロ
出演:ジェシカ・モリス(ジュリー)
ピーター・ギュレメット(パトリック)
パトリック・キャバナー(トビー)
クリステル・フォード(ドリュー)
ミッチェル・ストーン(ディーン)
ジャスティン・マーティン(ジェイソン)
トレーシー・パチェコ(ホイットニー)
リンドシー・レイ(ジャミー)
デビッド・スミゲルスキー(ブラッド)
ミッチェル・プロハスカ(ウィリアムズ保安官)
(感想)
数多くある『13日の金曜日』の亜流の一本です。しかし、他の亜流映画が多少は設定や舞台、主役となる殺人鬼の造形にオリジナリティを出していたにも関わらず、ついにネタが切れたのか、ほぼオリジナルそのまんまという亜流が誕生してしまいました。
舞台は湖。そこに若者達がキャンプに来ている。殺人鬼はホッケーマスクを被っているなどなど。
コメディ調の演出で撮られたパロディ映画ならともかく、映画自体は普通のホラーとして作られてるんですよね、これ。
でも、ここまで堂々と隠す気もなく正面からパクってくる姿勢は逆に清々しいものを感じそうになってしまいますね。
原題を見てもらえば分かる通り、『ジェイソン』というのは邦題だったりします。
タイトルが『ジェイソン』。パッケージイラストがホッケーマスクという事で、この映画の殺人鬼の名前もジェイソンと思いがちですが、実は違ったりします。しかもやっかいな事に、ジェイソンという名前のキャラクターは出てくるんです。ただの登場人物の一人として。
なんとも紛らわしい限りではありますが、あるいは、このジェイソンという男がホッケーマスクを被った殺人鬼の正体なのでは?というサスペンスが生じてきます。その意味ではいい邦題と言えなくもないです。
言うまでもないですが、こんな映画にホラー映画としての新鮮な面白さがある訳もありません。内容もこの手のホラーのお約束をこくごとく則って展開していきます。だから、まあ安心して見れるとも言えますね(人が殺されまくる映画を「安心して見れる」というのもどうかと思いますが)。
そう言えば、最近『スクリーム』系の映画に押されて、『13金』系の亜流が生まれていなかったので、『13金』ファンのために現れた映画なのかもしれないですね。