監督・共同脚本:ルチオ・フルチ
特殊メイク:ジノ・デ・ロッシ
メーキャップ:フランコ・ルフィーニ
音楽:ファビオ・フリッツィ
出演:クリストファー・ジョージ(ピーター)
カトリオーナ・マッコール(マリー)
ジャネット・アグレン(サンドラ)
カルロ・デ・メイヨ(ジェリー)
一方、ダンウィッチの町の心理学者ジェリーは、次々起こる超常的現象に頭を悩ませていた。
そんな折、ニューヨークから事実を知る二人が到着。真相を聞いたジェリーは二人とともに地獄の門を閉じる為、神父の墓を暴きに行く。
死者の日は刻一刻と近づき、幽霊ともゾンビともつかない連中が町のあちこちに現れ、人を殺し始めていた。
(感想)
とにかく、グロ大爆発といった感じの映画です。劇中、犠牲者が数人出るのは普通としても、その死に方がどれも異常極まりなし。後頭部をゾンビに握りつぶされたり、目からは血を口からは内臓(!)を吐き出したり、ドリルをこめかみから貫通させられたり・・・。こんなのを考え付いただけでも凄いですが、それを実際に映像にしてしまった所もとんでもないです(そして、それを喜んで見ている我々は何なんでしょう・笑)。
グロ描写もさることながら、その話自体もオカルトチックで怖いです。突如ガラスが割れ、その破片が刺さった壁から血が流れ出したり、部屋の中に蛆虫の嵐が吹き荒れたり・・・。まさに異常な事態。
この「何が起こってるのか分からない恐怖」が全編にみなぎってます。そのせいか、ストーリーが意味不明という意見のよく聞かれる映画ですが、話自体は要するに「神父の自殺によって地獄の門が開き、町を超常現象が襲う」というもので、分からない部分は「超常現象だから」で片付けてもいい部分だと思います。
ラストの神父の墓地内部のシーン(洞窟になってる)は、何だか分からないけど、素晴らしいです。『サンゲリア』と似た感じのBGMにのせてゾンビ軍団の登場。このシーンの映像、音楽、セット、照明、全てが何か、まさに地獄の門の前で死者と戦ってるという感じがするんです(実際に門があるわけじゃないですが)。そして、元凶のトーマス神父のゾンビを杭で刺すと、周りのゾンビと共に炎上!この「燃えるゾンビ」が詩的な感じに見えてしまいます。
そして最後は「謎の」ハッピーエンド。それともバッドエンドなのか?それもよく分からないあのラストは、この映画を締めるのに相応しいという気もしてきます。