監督:ロスポ・パレンバーグ
出演:ブラッド・ピット(ドワイト)
ジル・シュエレン(ポーラ・カーソン)
ドノバン・リーチ(ブライアン・ウッズ)
マーク・バーネット(ゲーリー)
ブレンダ・リン・クレメ(コリーン)
ロディ・マクドウォール(ダンテ校長)
ロバート・グラウディニ(用務員シュルツ)
ウィリアム・カーソン(マーティン・ムル)
(感想)
若者達の青春ドラマの合間に、スプラッターな殺人シーンが挟まれるという、青春ホラー映画です。
この映画の凄いところは、主演がブラット・ピットという点でしょうね。と言うか、ここ以外には特に見るべき点は無いんですが(笑)。全編を通して、殺人シーンはそんなに出て来なく、ピットを始めとする登場人物達の他愛ない青春ドラマの方がメインという感じで、ホラー映画かと思って見るととっても退屈です。
かといって、青春ドラマを期待して見ても、その期待は多分裏切られると思われる出来だと思うんですよね(←表現が曖昧なのは、このジャンルについてはあまり詳しくないせいです)。
ただ、基本的にはつまらない映画だと思いますが、見方によってはそこそこ面白く見る事も出来ると思います。
この映画、ところどころにギャグが入ってるんですよね。演出にはコメディ風味なところは全くといっていいほど無いんですが、「これはきっとギャグなんだろう」思われるシーンがちょくちょく出てくるんです。
私はそのギャグシーンに全く笑いを感じなかったんですが、もしこれがツボにはまるタイプの人が見たなら、この映画の印象も少しは変わると思います。
例えばどんなギャグがあるのかと言うと、冒頭、ヒロインのポーラの親父が狩りに出掛けるんですが、そこで早々に犯人にボウガンで撃たれて死亡します。その後、ポーラを含む学校の生徒達がこの親父の死体が転がってる沼地に課外授業か何かで来るんですが、引率の教師がこの親父の死体に気づかずに踏ん付けてしまうんですが、そのまま何事も無かったように立ち去ってしまいます。
あまりにも有り得ない展開ですが、どうも演出に「笑わそう」いう気が感じられないので、思わず「これは何を意図したシーンなんだろう?」と戸惑ってしまいましたね。
さらに、てっきり死んでいたと思ったこの親父、実は死んでなくて、この後かすれる声で助けを呼ぶんですが、カエルか何かの鳴き声かと思われて無視されてしまいます。
普通、こんなシーンが出て来たら笑うと思うんですが、私はここでもまだ戸惑ったままでした。
さらに、たまに出てくる校長のキャラクターが奇妙だったり、用務員のキャラクターも変だったり、数学の教師の死に方がマヌケだったりするんですが、結局、私が一番ウケたのは、ピットが体育の時間に体操着を着替える着替えないで教師と揉める所でしたね。ここのピットの演技が、「一方的な大人のルールに無理やり従わされそうになり苦悩する若者」みたいなものになってるんですよね。たかが体操着で悩むなよ(笑)。
こういった一連のおかしなシーン、もしかしたら監督としてはギャグのつもりで演出したつもりではない可能性も無くはないんですが、それにしては色々と奇妙過ぎるんですよね。
ちなみに、期待の殺人シーンは、数は少ないながらも、痛々しさの感じられる、意外になかなかいい殺人シーンになってました。これで、殺人シーンがもうちょっと多ければまだ良かったんですけどねぇ。