監督:エメット・オルストン
出演:ジョージ・ケネディ(ビル・クラフトン)
デビッド・マイケル・オニール(ジャック・バーグマン)
パメラ・ギルバート(キャリー・オースティン)
ビリー・ジャコビー(トム・フィリップス)
ハンク・ストラトン(フレッド・プロクター)
コーリン・マクダモット(シンディ・オスマン)
ミッシェル・バウアー(ベッツィ)
シャノン・ケネディ(タラ)
ジル・メリン(ジュリー・クラプトン)
ジョー・ブラムル(クレム)
(感想)
タイトルの『エイリアンゾンビ』というのを見て、エイリアンのゾンビが人を襲う映画なのかと思いきや、エイリアンとゾンビがそれぞれ出てくるという、なんとも豪華な話。
かと思ったら、実はエイリアンもゾンビも最後の方にちょこっと出てくるだけなんです(しかもエイリアンは一人だけ)。では、この約一時間半の映画の大半は何が出てくるのかと言うと、エイリアンの手下のビッグフットもどきだったりします。
何だか、内容と全然合ってない邦題ですが、これだけで驚いてはいけません。ビデオパッケージに大きく出てるジョージ・ケネディ。クレジットもトップで、オープニングから登場。てっきりこの男が主役と思いきや、登場したゴリポンにあっさりやられ、その後中盤まで出てこないという始末。
このように、見る人を騙そうという要素がいっぱい散りばめられているのですが、世の中にはタイトルやパッケージに出ているモンスターが本編で出て来ないみたいな映画も存在する中、エイリアンもゾンビもジョージ・ケネディもとりあえず出てはくるうえに、出るとは思わなかったゴリポンモンスターが出るこの映画は、今思うとかなり良心的と言えるのではないだろうか。
それに、全体的にスローテンポで退屈な内容で、92分の映画ですが体感時間が2時間以上に感じられるという、見終わった後に時間を無駄にした事に対する後悔が襲ってこないとも限らない映画です。むしろ、「こんなタイトルなのにエイリアンもゾンビもちょっとしか出ないじゃないかYO!」という分かり易い突っ込みどころがあるおかげで、少なくともネタには出来るという意味で、いい邦題だったのではないだろうか。
そんな映画ですが、一応、見どころが全く無いというわけではありません。出演女優5人のうち、3人はおっぱいを出しますし、中には最初と最後の2回出す方もいます。中盤頃に復活したジョージ・ケネディは結局何の役にも立たずにゴリポンに殴り殺され、「お前は何しに出てきたんだ」という突っ込みを入れる権利を鑑賞者にプレゼントしてくれます。
そして、ラストに出てくるゾンビ軍団は珍しい事にブードゥー系の、労働に精を出すタイプの方々で、一生懸命に宇宙船を直そうと四苦八苦してる姿はちょっと可愛らしかったです。ちなみに、このゾンビさん達、こっちから手を出さない限り襲ってこないんですけど、主人公がうっかり手を出してしまった為に大勢でよってたかって襲ってくる事となります。でも、どうやら殺すつもりも食べるつもりもなかったみたいで、主人公も気を失うだけで済んでしまいます。こんなに優しいゾンビ見た事無い!
と言う訳で、ゾンビ映画が好きならば、変わり種のゾンビが出てくるという事で、うんと暇なら見ておいても損は無い映画と言えるのではないでしょうか。