監督・脚本:ブレット・パイパー
出演:ジョージア・ハッジス(ジュリー)
アレキサンドラ・ボイラン(リサ)
イーサン・クラスノー(ジェイク)
サマラ・ドゥケット(タニヤ)
フィリップ・バーバ(プラマー)
ロバート・ゴーデン(ウェイド)
スティーブン・ボーンスティン(パパ)
(感想)
『死霊のはらわた最終章』『死霊のいけにえ』の流れを汲む、超低予算ホラーです。なぜ邦題に『死霊の〜』という一文が入らなかったのかが不思議なぐらい、映画の雰囲気がそっくりです。何なら『死霊のドレイナーズ』でもよかったのに。ちなみに、主演女優のヌードが出てくる分、上記2作よりは楽しめる映画に仕上がっています。
ストーリーはあらすじの方に割と細かく書きました(数日もすれば、他の似たタイプの映画と記憶がごっちゃになると思われるので)。読んでもらえれば分かるように、とってもくだらないです。
また、映像がメチャクチャ古臭い感じで、てっきり80年代の古い映画をどこかからか引っ張り出してきたものなのかと思ったら、結構新しい映画なので驚きました。でも、このザラついた感じの映像が、ちょっとホラーっぽい雰囲気を出していて、いい感じではありました。
そしてこの画面の雰囲気、知る人ぞ知る名作、『未確認生命体フロッグ』と感じが似ているので、内容の方もちょっと期待したんですけど、やっぱりあのレベルには及ばなかったです。残念!
エンドクレジットでは、映画のストーリーをそのまま歌詞にしたという、変なテーマソングが流れます。そして背景では、全裸の美女がクネクネ踊る様を、変な画像処理を施して映してきます。このような、エロ系の見せ場が2ヶ所も出てくれば、このレベルのホラー映画としては充分、存在価値有りと言えるでしょうね。
ところで、監督・脚本を務めるブレット・パイパーという人、他にどんな映画に係わってるんだろうと思って調べてみたら、何と『レイダース/失われたゾンビ』の原作・脚本の人でした。あの、エンディングのテーマソングはコイツの仕業なんだろうか(笑)。
でも、この人の脚本、この『ドレイナーズ』と『失われたゾンビ』しか見てないんですが、別に悪くないですね。むしろ、このレベルの映画の中ではいい方なんじゃないだろうか。
特に、フィリップ・バーバ演じるプラマーの登場シーンなんか面白かったです。この時、家の中では「配管が原因で排水溝から水が噴き出す」という問題が登場人物の間で起こっていて、それを直しに地下室に下りたジェイクが配管から溢れ出す水で溺れかけているという状況になっていました。そして、そこにちょうど現われたのがプラマー(日本語で配管工という意味)という名前の人物。名前を名乗ったら登場人物から「ちょうど配管工が来たのか」と思われるという、シャレたギャグを見せてくれます。
そもそも、『失われたゾンビ』がある意味で有名な映画なのも、この人のふざけたストーリーがあったからこそですしね。