監督・共同脚本:クリスチャン・マッキンタイア
出演:ジャド・ネルソン(アーロン・ロバーツ)
ジャネット・ガン(ダナ・エルウェイ)
ランス・ヘンリクセン(デビッド・ショウ)
リチャード・ガン(ランドル・バンクス)
スカーレット・コルバ(ジュリー・ラルゴ)
ジェフ・コバー(ダス)
マーク・シェパード(イアン・フィールズ)
(感想)
一応、幽霊船の映画なんですが、何だかとっても地味です。まず、登場人物のリアクションが全体的に寂しいんですよね。船にはテレビの取材で来てる連中がいて、かなり大層な機材を持ち込んでいるんですが、それのモニターに超クッキリと霊が映ったときも、何だか大して驚いたリアクションを見せないんですよね。
第一、25年間漂流してたはずの船が、まったく朽ちてないところにも、もう少し驚いてもいいんじゃないかと思うんですが。
結局、船に何が起こったのかというと、魔の海域、バミューダに入り込んだせいだったんですね。で、バミューダには何があるのかというと、この映画では『ザ・フォッグ』のような、霊体を含んだ巨大な霧のようなものという事になっています。そして、これがどこか別の次元への入り口にもなっているようです。
ラストで、この霧のような雲のようなものが再び船を襲うんですが、周囲には大量の霊体が飛び回っていて、これに触ると一発で生気を吸い取られたかのように死んでしまいます。もう、幽霊というよりも怪物、あるいはトラップに近いです。
どうしても、アメリカ製の幽霊映画は、幽霊を化け物みたいな扱いにしてしまいますね。襲い方はクリーチャー系、でもクリーチャーと比べて見掛けがそんなに怖く無いという事で、アメリカ製の幽霊には、どうも恐怖が感じられない事が多い気がします。
もっと襲い方を工夫してくれれば、「もしかしたら存在するかもしれない。下手したら今、自分の後ろにいるかもしれない」という現実的な恐怖の感じられる素材なんですけどね。