監督・製作・脚本:オラフ・イッテンバッハ
出演:オラフ・イッテンバッハ(マティアス・ライヒンバーガー)
クリストファー・ステイシー(ウォルター)
ヘイケ・モンスターマン(ロジーナ)
イングリッド・フィッシャー(インゲ)
アンケ・ファブレ(エディス)
アンドレ・ストライ(ユゴー)
フィデリス・アツマ(クリスチャン)
エリア・ウェルマン(ターニャ)
スザンネ・グルター(サンドラ)
フランク・ジェローメ(タコ)
そんなライヒンバーガー家に、今日は客人が来る事になっていた。ウォルターの誕生パーティなのだ。
せっかくのパーティだが、マティアスは股間に深刻なダメージが来ているため、部屋で休んでいた。暇なので父の掘り出した怪しげな書物を読んでみたところ、それは堕天使プリムトスについて書かれた書物なのだった。
プリムトスとは、ルシファー追放よりも前に、自分の意志で天界を去った悪者で、これまでに幾度もこの世に転生しては悪事を働いてきていた。
そんなプリムトスがマティアスの体を使って現世に復活!早速葬儀屋に行き、死体をゾンビとして復活させ、そのゾンビ軍団を町に放し、次々と人を襲わせる。もちろん、ゾンビにやられた人もゾンビになるのだ。
そうして超大群となったゾンビ軍団はライヒンバーガー邸を襲撃する。手始めに、倉庫のような納屋を一人でうろついていた隣人の若い女、サンドラをゾンビの群れが襲うが、生憎、サンドラはマッチョヒロインだった為、ゾンビ軍団はあっけなくやられてしまうのだった。だが、いい気になって歩いているサンドラをプリムトス自ら襲撃。あっさりと首を引きちぎって秒殺するのだった。
デモンストレーションも終わり、いよいよライヒンバーガー邸に突入するゾンビ軍団。だが、ウォルターの刀と二丁拳銃の前にゾンビは次々と散って行く。
戦いの舞台は再び納屋に移り、生き残りの客人達とゾンビ軍団の血みどろバトルが繰り広げられる。だが、口うるさくて大嫌いだった厭味妻のエディスが体をバリバリに引き裂かれて死亡するのを見た夫のユゴーは、突如アクションヒーローに変貌。ショットガンから二丁拳銃、カンフーを駆使してゾンビを次々葬っていく。
しかし、ウォルターとユゴーの奮戦も空しく、ゾンビの圧倒的な数の前についにウォルターがゾンビにつかまり、バランバランのめちゃんくちゃんにされてしまう。キレたユゴーは雄叫びをあげながら一人で外に飛び出して行ってしまった。
一人納屋に残されたユゴーのかつての恋人、ターニャにプリムトスが迫って来る。その時、納屋にユゴーの乗る戦車が突入!その砲撃&取り付けられていた機関銃がゾンビを全滅させるのだった。
プリムトスは、床に置いてあったスケボーに足を取られて転んだ所に手榴弾を投げ込まれ、木っ端みじんに吹き飛ぶのだった。そして、この戦いを生還したユゴーとターニャはその場で婚約するのだった。
だが、一台の暴走車がそんな二人の前に走ってきた・・・!
(感想)
あらすじで終盤の出来事をほとんど書いてしまいました。ちなみに、上のあらすじは嘘八百を書いてるわけではなく、実際に劇中で起こる事を書いたものです。読んでみれば分かるように、アホここに極まるといった感じです。
この馬鹿げた展開から分かるように、コメディチックな映画なんですが、コメディと言うより悪ノリと言った方が近いような感じかもしれないです。
終盤の約20分ぐらいは延々このゾンビ軍団とのバトルシーンなんですが、それまでのストーリーは意味不明でつまらないです。ですが、定期的にスプラッターシーンが登場してくるので、まあどうにか見ていられるといった感じですかね。
この映画において、もっとも力の入れられてるのがスプラッターシーンです。終盤はスプラッターと同時にアクションも出て来ますが、そのヌルさはもう相当なもので、もはやお遊戯の一歩手前ぐらいのレベルです。俳優のアクション演技がヘタというわけではなく、その演出が酷すぎるんです。ですが、そんな酷いアクション演出の中で、演じてる俳優達がそれは一生懸命にやってる為、何とも、独特な笑いの感じられるシーンになってましたね。
そして、スプラッターシーンですが、これがもう、『ブレイン・デッド』に匹敵するぐらいの血糊の量と人体破壊の極致です。もう、流血から肉片まで飛び散りまくりです。
ゾンビ達は捕まえた人の体をバリバリ引き裂き、皮をメリメリ剥がしていくかと思えば、ウォルターやユゴーも負けずに、チェーンソーやハンマーを使ってゾンビをモリモリ粉砕していきます。
その代わり、一番破壊力の高そうな攻撃であるところの“戦車の砲撃”で吹っ飛ぶゾンビ達は、特に吹っ飛びながらバラバラになったりとかせずに、ゾンビメイクをしたスタントマンが普通に爆発を背景にワイヤーワークで飛び交うというものでした。
って言うか、もう「どんな映画やねん」って感じですね。こんな映画がこの世にあるって時点で、素直に「スゲェ!」と思ってしまいますね。
ちなみに、エンドクレジットの直前に“ボディカウント”というのが表示されます。要するに、この映画で何人死んだかという事なんですが、どうやら公式には139人死んでるらしいです。いやぁ、凄い!よくやったッ!(拍手!)