監督・製作:ダグ・カーティス
出演:デヴィッド・ノートン(ジェイソン・マクリー)
ジュディ・アロンソン(キム)
ケビン・マッカーシー(ビンセント・タトル)
ジェフ・コナウェイ(ソレンソン)
ダニー・ミック(ジョアンヌ)
アーンシュタイン・マーサー(エリクソン夫人)
(感想)
『地獄の片道切符』というタイトルに、パッケージには列車とゾンビの写真。という事で、列車内にゾンビが現れる映画かと思ったら、トレインアパート(何じゃそりゃ)に幽霊が出る話でした。
引っ越した部屋に幽霊が出る、なんて日本の怪談ではよく聞く話ですよね。ただ、怪談話みたいなゾッとするような恐怖は全然無く、いかにもホラー映画的な恐怖、要するに幽霊の殺人方法が視覚的に痛そうで怖いです。
中盤まで、主人公の他愛ない人間ドラマが話のメインになってて、少々退屈です。ですが、怪しげな隣人、自称霊に詳しい男ビンセント・タトルから、このアパートにお化けが住んでる事を聞かされてから、ようやく話がホラーぽくなってきます。
一応、主人公のジェイソンも最初に部屋に入った時にソファに横たわるゾンビのような姿の亡霊を見ているんですが、それ以降、ジェイソンの前では怪しい事件は起こらないので、指摘されるまでそこがヤバい所だとは気づかなかったようです。
最終的には、部屋に例のゾンビのような姿の霊が具現化して襲って来るという大サービスをしてくれます。こいつの殺人方法が結構しゃれてて、ソファベッドからワイヤーを飛ばすというものなんです。この手の映画のお約束事として、定期的に殺人シーンが挿入されるんですが、細いワイヤーが犠牲者の腕や身体、さらには顔なんかに巻き付いてきてキリキリ締めらていく様は、見ていてかなり痛々しかったです。
ちなみに、この舞台のトレインアパート。実際に動いてた列車をアパートに改築したものなのか、列車風の形に造った部屋だったのかがいまいちよく分からなかったです。
他にも多々、意味不明な点があったりもするんですが、考えて答えが分かったところでどうという事もないので、別にいいんですけどね。
そんな中でも一番難解なのがラストのゾンビとの一戦で、聖水をかけようがナイフで刺そうがピンピンしてるゾンビ霊(元々死んでるんだからナイフじゃ倒せないでしょうが)の倒し方です。主人公が「お前は俺と兄弟だ!」とか訳の分からない事を言いながら抱きついたら倒せたという。なんだそりゃ。
まあ、ある意味面白い映像ではありましたが(笑)。