監督・音楽:ジョン・カーペンター
脚本:フランク・アーミテイジ
原作:レイ・ネルソン(「朝の8時」)
出演:ロディ・パイパー(ネイダ)
キース・デヴィット(フランク)
メグ・フォスター(ホリー)
ジョージ・バック・フラワー(流れ者)
ピーター・ジェイソン(ギルバート)
レイモンド・セント・ジャック(路上の伝道師)
(感想)
異星人の地球侵略を描いた映画ですが、その侵略方法が非常に洒落ていますね。大抵は、田舎町辺りが舞台で、人間に紛れ込んだ宇宙人が徐々に侵略をしていく、という話が多いんですが、この映画ではもうすでにほとんど侵略済みという状況です。
サングラスをかける事によって、侵略されている現実が見られるというのも凝ったアイデアで面白いです。しかも、ここに現代社会における、消費文化、テレビ文化に対する皮肉が込められているあたり、監督の作家性が感じられていいですね。
ただ、エイリアンがお金持ちで、こいつらに従うと給料が上がるというあたり、どうも当時の日本に対する皮肉も込められていそうです。
ところで、エイリアンのメイクはかなり不気味でいいんですけど、たまに明石家さんまに見える時があって困ってしまいます。
この映画、ジャンル的にはSFホラーに分類されるのでしょうが、SFアクションと言っても通用するぐらい、アクション面にも力が入ってます。まず、主演のロディ・パイパーは本業が俳優の人ではなく、プロレスラー(しかも悪役)だったりします。
そのせいなのか、中盤に、もはや伝説と化しつつある名シーン、「やたら長いプロレスごっこシーン」というのが出て来る事となります。相棒の黒人フランクに、サングラスをかけさせてみる為にちょっとした乱闘が起こるというシーンなんですが(フランクが嫌がるため)、これが延々約5分、殴り合いが続くという(笑)。フランク演じる、キース・デヴィットはレスラーじゃなくて俳優なんですが、このマッチョ同士のぶつかり合いがまた、かなりの迫力でしたね。