ナチス・ゾンビ/吸血機甲師団
<ZOMBIE LAKE>
80年 フランス・スペイン合作 87分

監督:J・A・レイザー
出演:外人

(あらすじ)
とある町にある湖の周囲で謎の失踪、殺人事件が勃発。その犯人は湖から蘇ったナチスゾンビの仕業だった!

(感想)
なぜ、湖からナチスゾンビが出るのか。それは、数年前にこの近辺で戦死したドイツ兵を町人が湖に沈めたせいなんですが、それが今になって蘇った理由は謎です。冒頭で、湖で全裸で泳ぐ美女が襲われるシーンが登場するんですが、これが引き金かも?
また、中盤、女子バスケチームの面々(ちなみに、ここで初登場のキャラ)が湖に遊びに来るというシーンがあるんですが、こやつら、何故か着くなり、全員すっぽんぽんになって湖に飛び込み出します。当然、皆さんナチスゾンビのえじきとなるわけですが、その後にゾンビ群は湖から上がり、町に進軍を始めるというくだりがあるので、どうも「湖で女が裸で泳いだ」のが原因で復活した気配濃厚ですね、これ。

ナチスゾンビの一人が、生前、この町の女と子供を作っていて、その子供が生まれてすぐに彼は戦死。ゾンビとなって復活した彼が、少女となった娘と再会を果たすという感動的なシーンが出てきます。
普通のゾンビは身内も食らうものですが、このゾンビは生前の記憶を残しているのか、食らうどころか、形見のペンダントをあげたりします。しかもこの辺の描写を淡々とセリフなしの音楽だけで演出してくるので、その気取り具合から「フランス映画かよ!」とか思ったら、本当にそうでした(スペインと合作らしいですが)。

終盤、町を襲うゾンビ群に頭を悩ます町長。「銃も効かないし、どうすりゃいいべ」
そこに、呪われた湖について取材に来ていた女記者が一言。「ナパームで焼き払いましょう」
町長、その意見に感激。「君はこの町を救ってくれた!」
それを聞いていた町人「それより、火炎放射器を使ったらどうだい?」
結局、採用されたのは火炎放射器でした。これはコントなんでしょうか(笑)。何だか、妙に印象に残るやりとりでした。

そう言えば、「このビデオソフトには、オリジナルフィルムが原因による多少のお見苦しい部分が見られますが、この映画のフィルムは世界に一本しか存在せず、これが考えうる最良のものであります。あらかじめご了承ください。」なんていう偉そうな説明文がビデオの最初に入ってました。
そんな大層な映画でもないんですけどね(笑)。