監督・製作:ジャック・ブラフマン
音楽:モーターヘッド、ガールスクールソア、フィスト、デスマスク
出演:アダム・ウェスト(チャーチマン)
ジョン・マイケル・ソアー(トニー)
ティア・カレア(エイミー)
フランク・ダイエッツ(ソレル)
リンダ・シンガー(マギー)
息子を失った母親は、ある女呪術師を呼ぶ。この呪術師、実はかつて襲われていたところを正義感親父に救われた、あの女性だったのだ。
呪術師の怪しげな魔術により、マッチョ青年はゾンビとして復活。悪ガキ集団を殺しに行くのだった。
(感想)
珍しく、ブードゥー系の、命令で動くゾンビが出てくる映画です。中盤までは、謎の殺人鬼に若者が一人づつ殺されていくという展開で、その若者達が、自分達がひき逃げをしたあの大男が生きていたんだと怯えたりと、ちょっと『ラストサマー』っぽい流れが出てきます。
しかし、この若者達のリーダー格で、事故の時に運転をしていた張本人が殺されると、話の中心人物が、事件の捜査をしている若い刑事に代わります。ゾンビに「追われる側」の視点だったのが、今度は「追う側」の視点に変わるというわけですね。この辺はなかなかひねってあって面白いです。
若者達を全員殺し、復讐を果たした後も、ゾンビは何故か殺戮を止めません。ある中年の男を殺し、次は若い刑事の上司を狙い始めます。
実はこの二人、数年前に女呪術師をレイプしようとした二人だったのです。ついでに、先ほど殺された中年男の息子が、悪ガキのリーダー格だったヤツだったりします。
最初の伏線を生かしてるのか?と思いがちですが、当時チンピラだった男が数年(少年が青年に成長する間。10年ぐらいでしょうか?)で警部になってるという、脚本の穴があったりします。
また、一連の事件の犯人として、ある男が誤認逮捕されるくだりがあるんですが、コイツが序盤でマッチョ青年に退治された強盗の一人だったりします。これも何かの因縁のようなものを表しているのかと思いがちですが、多分、俳優の使いまわしによる資金の節約なんしだろうな、と、ついこんな邪推をしてしまうような貧乏臭さのある映画でしたね。