監督:ジェームズ・キーチ
出演:ジェーン・シーモア(キャシー・ロビンス)
ウィリアム・ラス(デビット)
アレクサンドラ・ピカット(ブレア)
エリック・ヌードセン(イアン)
コリン・ネメック(エリック)
一方、キャシーの夫のデビットは、妻と子供達の向かったモールが危険地帯になってると知り、迎えに向かうのだった。
(感想)
夜の町が停電に見舞われ、ショッピングモールの周辺には略奪者があふれ出る。というのを背景に、モール内である一家がサイコ野郎に襲われる様を描いたサスペンス映画でした。パニック映画じゃなかったんですね。
ストーリー展開は、「いかにもテレビドラマだな」といった感じの、そこそこ面白く、そこそこくだらないものです。サイコな人が出てきてサスペンスを盛り上げたりもしますが、メインに描かれているテーマは、「家族の絆は大事だ」という点です。災害物の映画では必ずと言っていいほど、家族に関係したドラマが描かれますね。
その、メインであるところの家族のドラマには別段、これといった事は思わなかったんですが、サスペンスを盛り上げる為の悪役として配置されたサイコな人の方には、少々思うところがありましたね。
このサイコマン、当初は「人に親切にしてあげよう」という決意を持って家をあとにしていました(まあ、その家には母親の死体があったりとかするんですけど・笑)。何でそんな決意を持ったのかと言うと、母親から散々口うるさく言われていたからのようです。
ですが、いざ人に親切にしようとしても、相手は必ず気味悪がって、嫌がるんです。しかも変態や異常者扱いまでされる始末。
いや、確かにこの人は異常者だったんですけど、「人に親切にしろと教えられたのに、実際にそれを実行に移すとみんなから気味悪がられる」というこの人の叫びは考えさせられるものがありますね。
何で気味悪がるのかと言うと、その相手が信用出来ないからですよね。「人を見たら泥棒と思え」じゃないですが、親切を装って近づいてくる人は「警戒が必要だ」というのが今ではもう常識みたいなものですからね。これは寂しい状況ではありますよね。