チュパカブラ
<CHUPACABRA>
03年 アメリカ/イギリス合作(ビデオ用) 89分

監督・製作:ポール・ウィン
監督・脚本:ブレノン・ジョーンズ
出演:エリック・アレグリア(ナバロ)
   エリナ・マデイソン(スターリナ・ディバイン)
   ジェリー・ロドリゲス(ノリエガ刑事)
   キャルヴィ・パボン(ソフィア)
   レイトン・マシューズ(メイソン)
   トレッチ(ドクター・グッドスピード)
   ビクター・ロペス(パブロ)

(あらすじ)
ロスの住宅地で、動物が惨殺される事件が勃発。動物保護局のナバロはいち早く異常な事態が起こっている事に気付くが、職業が警官ではないという事でロクな捜査も出来ないでいた。さらに、自著「チュパカブラ」の出版イベントで町に来ていた、チュパカブラ研究家のディバイン女史につけ回され「これはチュパカブラの仕業だ」と言い続けられてうんざりするのだった。

だが、ついに人間の犠牲者が出てしまう。ナバロはディバインと協力して捜査をするが、しゃしゃり出てきたアホ刑事に邪魔をされるのだった。

(感想)
よくあるタイプの動物パニック映画風のストーリーですが、他のこの手の映画とは一線を画している点が二つあります。
一つは、襲ってくる動物が、「謎の怪物」等に興味のある人間にとっては有名なスターUMAである“チュパカブラ”である事。もう一点は、あまりにお粗末な出来のZ級映画であるという事。

自主映画クラスの映像に、登場人物がほぼ全てバカかアホという内容。当然、バカとアホが織り成すストーリーが面白いわけがありません。普通のハリウッド映画に対して「駄作」という言葉を好んで使う方をたまに見かけますが、この言葉はこういう映画にこそとっておくべきだと思いますね。「誰が見てもつまらない映画を研究して作った」と言われない限り納得のいかない、奇跡的な駄作感が全編に漂う、それは凄い映画でしたよ。
ただ、あんまり画面には登場しないんですが、チュパカブラの造形、と言うか着ぐるみは実によく出来てましたね。せっかくこんなにいい出来の着ぐるみが準備出来たんだから、もっとチュパカブラが前面に出て来るようなストーリーにすれば良かったのに。それを、まるで『エイリアン』の一作目みたいな、出し惜しみをかましちゃってるんですよねぇ。実に勿体無いです。