監督・脚本:ティム・コックス
出演:ヴィンセント・ヴェントレスカ(フランク・アバナシー)
レイラ・アルシーリ(パワーズ捜査官)
サマー・グロー(ジャック・アバナシー)
コール・ウィリアムズ(スクワラリー)
トム・スケリット(サイモン・アバナシー)
チャールズ・キャロル(モリソン保安官)
マーカス・ライル・ブラウン(ウィテカー捜査官)
アンドリュー・ピーター・マーリン(フロイド検視官)
(感想)
邦題も原題も『マンモス』という事で、現代に蘇ったマンモスが大暴れする、モンスター・パニック映画なのかと思っていたら、実は、マンモスの存在はほんの添え物程度でしかなかったという罠。
まず、マンモスが人を襲ってるシーンがやたら少ないんですよね。と言うか、登場シーン自体が少ないんです。一応、登場したら人を襲い始めるんですけど、出てくるのは必ず主人公達がいる所で、他の人やら町やらを襲ってる様子がまったく無いんです。
政府のエージェントがマンモス退治に現れるんですが、この人達の任務には制限時間が設けられていて、その時間内に解決出来ないと、町ごと爆破という事になってしまいます。町を破壊するには、それなりに大きな理由が必要だと思うんですが、それが「町を襲ってるのかどうかも不明なマンモス一頭」とは、あまりに弱い理由なんじゃないんだろうか。
でも、多分、製作側にとっては、マンモスに対するサスペンスやパニック描写はどうでも良かったんだと思いますね。マンモス騒動と同等(か、それ以上)のウエイトを占めるのが、主人公のマンモスに詳しい館長と、16歳の誕生日を迎えた一人娘との親子のお話だったりするんです。
まあ、未公開系のパニック映画ではよく「親子の話」がメインに出てきますからね(いや、未公開系じゃなくてもよく見るか)。結局のところ、「いつものパターン」の映画なわけです。まあ、今回はそのパターンから多少ずれて、「町を襲う騒動の描写が適当」という展開を見せてきましたが(笑)。
全体的にコメディタッチの演出になっている、軽いストーリー展開で、ほのぼのとした雰囲気すら感じられるほどでした。多分、「暇な時にテレビをつけたら、たまたまこの映画がやってたので、なんとなく見ていた」、みたいな状況での鑑賞なら、それなりに面白く見られると思います。
でも、私は今回、この映画の為にわざわざ時間を作ってまでして見ていたので、何か「つかまされた!」という悔しい思いが出てきてしまいましたね。