監督・製作:ウォルフガング・ペーターゼン
製作:アーノルド・コペルソン
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演:ダスティン・ホフマン(サム・ダニエルズ大佐)
レネ・ルッソ(ドクター・ロビー・キーオウ)
モーガン・フリーマン(ビリー・フォード准将)
キューバ・グッディング・JR(ソールト少佐)
ドナルド・サザーランド(マクリントック少将)
ケヴィン・スペイシー(ケーシー・シュラー少佐)
パトリック・デンプシー(ジンボ・スコット)
その被害は、カリフォルニアの田舎町、シーダー・クリークに現れた。陸軍伝染病医学研究所に所属するサム・ダニエルズ大佐と、元妻のCDC職員ロビーが現地に飛ぶ。
実はこのウイルスは、かつて軍によって発見されていたが、細菌兵器利用の為に存在を報告されることなく、現在に至っていた。そのワクチンも開発されていて、軍の良心派ビリー・フォードによって患者に投与されるが、効果が無かった。直接の接触によってのみ感染していたこのウイルスは、空気感染をするウイルスに突然変異をしていたのだ。
かつて事件を隠蔽した黒幕であるマクリントック少将は、町ごと気化爆弾で消滅させ、証拠の隠滅を図ろうとする。さらに、ロビーが誤って感染してしまう事態が起きる。ロビーの死と町の消滅までもはやわずかな時間しか残されていない。サムはそれまでに菌を持つサルを見つけ、血清を作らなければならないのだ!
(感想)
後に数多くのバッタ物を生み出すこととなる、細菌パニック映画の草分け的存在です。強力な細菌の脅威、突然変異をし空気感染を引き起こすウイルス、町を襲うウイルスパニック、細菌兵器にかかわる軍の陰謀、菌を持つ者を捜し出すサスペンスと、後の細菌映画に登場するモチーフが全て、すでにこの映画に描かれている事からみても、いかにこの映画がエポックメイキングだったのかが分かるというものです。
また、後の同ジャンルの映画のほぼ全てがテレビ映画で作られ、A級の大作として製作されなかったというのは、もうこのジャンルでやるべき事を、これ一作でやり尽くしてしまったからなのでしょうね。
とにかく、これ一作にいろいろな要素が詰まってます。先に挙げた、後にパクられる要素の他、後半のサルを探す緊迫サスペンスに、軍のヘリとの空中チェイスというアクションの見せ場まであり、そして何と言っても、揃いも揃った超豪華キャストの共演!特に、主人公サムを演じるダスティン・ホフマンの熱血演技は素晴らしいですね。この人が映画全体を引っ張っていると言っても過言ではないぐらいでした。