スパイダーズ
<SPIDERS>
00年 アメリカ映画 94分

監督:ゲイリー・ジョーンズ
出演:ラナ・パリーラ(マーシー・エア)
   ジョシュ・グリーン(ジョン・マーフィ)
   オリバー・マクレディ(スリック)
   ニック・スウォーツ(ジェイク)

(あらすじ)
大学新聞の記者、マーシーとスリック、ジェイクの3バカトリオは、政府の極秘実験の調査に、謎の基地”エリア21”に潜入しようとする。
だがそこにスペースシャトルが墜落してきた。早速、シャトルの中を調べに入ると、そこには飛行士達の惨殺死体があった。墜落の知らせを受けたのか、政府の連中が現場に飛んできたので、3人はトラックの中に潜んで隠れる。だがそのトラックは死体を運ぶ為に持って来たトラックだった。
宇宙飛行士達の死体と共にどこかの基地に来てしまった3人。だが3人はトクダネとばかりに、基地の探索をおっぱじめるのだった。すると、シャトル内で見かけた、生き残りの飛行士が運ばれているのを発見。治療室に忍び込んだ3人は、医者達が行ってしまうのを見ると、飛行士を助けに現れる。だが飛行士は口から巨大なクモを吐いて息絶えてしまった。そのクモは、宇宙人の遺伝子を掛け合わせた、化け物グモなのだ!
徐々に巨大化しながら人を襲うクモ。ついにはジェイクとスリックも犠牲になってしまう。
一人になったマーシーは急にマッチョヒロインに変貌。政府の役人の一人、マーフィの拳銃を奪ったり暴力をふるったりし始める。だが、マーフィが味方と分かると、二人でクモを撃破。記事を書きに大学に戻るのだった。
だが大学には、基地でクモに殺されたはずの、この事件の張本人の長官が復活&ワープしていた。倒したと思ったクモは、長官の体を突き破って再び出現。マーシーとマーフィが建物から逃げ出す頃には、建物大の大きさにバージョン・アップ!建物を壊し、車をなぎ倒し、学生を踏み付けたりと大暴れを始める。
そのまま市民センターに向かった巨大クモを、キャンバスに止めてあったヘリコプターに乗ったマーシーとマーフィが追う。マーシーはロケットランチャーを使い、見事クモを倒すのだった。

(感想)
・・・何なんでしょう、この中・高生が考えたかのような、雑なストーリーは(笑)。
上のあらすじは、この映画で起こった出来事を大まかに書いたものですが、何点か意味不明な箇所がありますね。多分、この映画を見る際、その「意味不明な点」を疑問に思ったら負けなんでしょう。かなり手ごわい映画です。
これは、一応モンスター映画の範疇に入るんでしょうか。終盤の、CGによる巨大化したクモの襲撃シーンはかなり面白いんですが、全体を見た感じ、メインはクモよりもヒロインのマーシーの活躍みたいな作りですね。恐らく、製作の偉い立場の人にフェミニストがいたんでしょう。何だか、クモはゲスト出演みたいな感じです。
ただ、中盤まではモンスター映画っぽい感じは出てたんですけどね。あらすじに書いた、ジェイクとスリックが死んだ後、突如マーシーがマッチョヒロイン化するんですが、ここから映画のテンションがおかしな方向に向かいだしてしまいます。

最近のB級動物パニック映画界では、襲ってくるヘビなり何なりは、安っぽいCGで描くのがトレンドですが、この映画のクモは珍しくハリボテです。終盤の超巨大化までCGではないんです。おもちゃのクモにへばり付かれて苦しむ演技をしなければならない俳優はさぞ大変だったでしょう。でも、この辺のチープな感覚は大好きです(笑)。