※点数は、独自の基準で弾き出したもので、その映画の「完成度」ではなく「どれぐらい好きか」を表しています。
デカいことヤローぜ。 特攻野郎Aチーム THE MOVIE
<THE A-TEAM>

 個人的評価 46点 (50点満点中)

 ◎満足度    ★★★★★ (見終わった後にどれだけ満足感が残ったか)
 ◎肯定度    ★★★★★ (この映画をどれぐらい支持したいと思ったか)
 ◎評価度    ★★★☆☆ (客観的に評価してみる)
 ◎おススメ度  ★★★★☆ (他の人に勧めても大丈夫そうか)
 ◎愉快な仲間達度★★★★★ (この映画ならではの評価ポイント)


「やっぱり、飛行機よりも車だぜ」 <個人的感想>
過去のテレビシリーズの映画化やリメイク映画の感想の書き出しは「私はオリジナルを知らないのですが」で始まる事が多いんですが、残念ながら、今回も同じ書き出しとなります。
ただ、オリジナルのシリーズを全く見ていないわけではないと思うんですよね。多分、2、3話ぐらいは見てるような気がします。でも、中身は全く覚えてないんですけど。
なので、私にある『Aチーム』の知識は、「コングという名前の黒人キャラがいて、そいつは飛行機が苦手」という点と、あとテーマ曲を知っている、という、こんな程度のものです。

そんな状態だったから良かったのか、この映画版『Aチーム』、もう、メチャクチャ面白かったですね。まさに王道のアクション・エンターテイメント映画といった感じで、見ているだけで幸せな気分になってくるぐらいでした(噂によると、オリジナルのファンにとっては、例によって、色々と気に入らない点のある映画版だったようで。気の毒な事です)。
で、何が面白いって、やっぱり、4人のAチームのメンバーですよね。それぞれ個性的で、キャラがよく立ってましたし、掛け合いも非常に面白かったです。
そして、そんな面々が、それぞれの個性を活かし、力を合わせて作戦を遂行していく様が実に楽しいです。やっぱり、こういうチームプレイ物はいいですよね。最近の『インセプション』にもそういう面がありましたけど、アクションヒーローが孤軍奮闘するタイプの映画とはまた違った面白さがあります(きっと、『ミッション:インポッシブル』も本来なら、こういうタイプの映画として作られるはずだったんでしょうね・笑)。
監督のジョー・カーナハンは、前作『スモーキン・エース』で、結構クセのあるアクション演出を見せていましたけど、今回はそれが全ていい方向に作用していたように思えましたね。かなり「有り得ねぇ」系の演出が多用されてましたけど(戦車で空中戦をしたりとか)、あのユニークなキャラ達による、テンポの早い掛け合いとストーリー運びに、非常にマッチしていたと思います。
とにかく、全体的にノリがいいんですよね。笑えるシーンも随所に挟まれてきますし、きっと、本来は、劇中の無茶な描写に突っ込みを入れたり、Aチームの活躍に喝采を送ったりしながら見るべき映画なんだと思います。

ところで、私が唯一知っていたキャラである“コング”の名前が変わってましたけど、これはもしかしたら、あのゴリポンチックな名前は、日本人が吹き替え時に勝手に付けた名前だったんだろうか(そう言えば、“モンキー”とかいうのもいたような)。
でも、外見と「飛行機苦手」の設定はしっかり残っていましたし、結構しつこくネタに使われてましたね(笑)。やっぱり、外せない設定だったんでしょうね。
それにしても、このコングことBAの清々しいまでの脳筋キャラっぷりは素晴らしかったですね。怒っていても、好物を与えられると鎮まったりとか(笑)。こういうのを「愛すべきキャラ」というんでしょうね。でも、戦闘では無類の強さを発揮して、中ボスを瞬殺したりするんですよねぇ。この頼もしさには惚れ惚れしましたね。
フェイスの色男キャラも面白かったですし、マードックの精神病キャラも素敵でした。そして、そんな個性豊かな連中をまとめ上げる、ハンニバルのリーダーキャラも、「いい上官」度バリバリで、実に頼もしかったです。何か、一見すると一番地味な感じのするキャラですけど、ストーリーを牽引する役割があるのと、演じるリーアム・ニーソンの迫力と相まって、あの個性的軍団の中にあっても、しっかり主役っぽく見えるんですよね。そもそも、この人の「作戦を練り上げるスキル」が無かったら、何も話が進んでいかないストーリーですし。

一部、アクションシーンが、お馴染みの「揺れるカメラ」「細かいカット割り」によって、何が起こってるのか全く分からない箇所があったのは残念でしたし、クライマックスがいまいち盛り上がりに欠ける気がするという、気になる点もあったものの、アクション映画の中でも、かなり上質の部類だったと思います。
あと、私でも知っているお馴染みのテーマ曲がしっかりと使われていたのも良かったです。テレビシリーズの映画化は、結構、テーマ曲を残してくれるケースが多いみたいですね(“監督の変わったシリーズ物映画の続編”なんかでは、テーマ曲が全く使われなかったり、一瞬しか使われなかったりとでガッカリさせられるケースが多々見受けられますからね)。


ホントに実在した超能力部隊
これで世界は平和になる! ヤギと男と男と壁と
<THE MEN WHO STARE AT GOATS>

 個人的評価 28点 (50点満点中)

 ◎満足度    ★★★★☆ (見終わった後にどれだけ満足感が残ったか)
 ◎肯定度    ★★★☆☆ (この映画をどれぐらい支持したいと思ったか)
 ◎評価度    ★★★★☆ (客観的に評価してみる)
 ◎おススメ度  ★★★☆☆ (他の人に勧めても大丈夫そうか)
 ◎ジェダイ度  ★★★★★ (この映画ならではの評価ポイント)


「マックスを思い出しちまうぜ・・・」 <個人的感想>
いやぁ、なんともふざけた映画でしたねぇ。いや、これはいい意味で言ってるんですよ。
一応、イラク戦争を背景にしてますし、ジャンル的には風刺コメディという事になるんでしょうかね。でも、登場人物がイカれた連中ばっかりなんで、パッと見、ただのおバカコメディみたいになってるんです。
内容は、「軍が、超能力を使う、スーパーソルジャーを作り出そうと目論む」という、アクションやSFの分野ではありがちともいえるものですが、正直に言うと、そのありがちな内容でこのキャストが出ている映画というのを見たかったんですけど、まあ、これはこれで面白かったですしね(だいたい、そういう映画にはクルーニーはまず出ないでしょうし)。
ですが、この映画の場合、その超能力軍隊が目指しているものというのが、例えば、目からビームを出したりとか、手から炎を出したりで敵を倒していくとかそういうのではなく、「相手と戦わずに、戦闘を終わらせる」みたいな事を目的としているという、平和部隊なんですよね。
で、超能力兵士を育成する為の訓練の様子とか出てくるんですけど、「これはいったい、何のセラピーだ」と思うような、わけの分からない事をやっているんですよね。そもそも、そういう超能力がアリな世界観の話ではなく、あくまでも現実に則った世界でのお話なので、「視線で雲を動かす能力」をクルーニーが披露する場面は、「ヒーローが能力を使うシーン」ではなく、「イカれたおっさんが何かやってるシーン」という風になるわけです。

と言うようなコメディが描かれる映画ですが、実のところ、この映画の、主人公以外の登場人物達が、何を目的として、何がしたいのかというのがよく分からなくって、各人が思うままに謎の行動をしているのを、ただ訳が分からないまま笑いながら見ている、という感じでした。
ユアン・マクレガー演じる主人公のジャーナリストと、かつて超能力部隊に所属していた謎のおっさん役のジョージ・クルーニーが、イラクの砂漠を旅しながら、過去の出来事やら訓練内容やらが語られていく、という流れなんですけど、結局、この旅を通して主人公が何を得られたのかと言うと、「別れた妻への未練を断ち切れた(らしい)」という事のみだったんじゃないかと思えるぐらい、「何だコレ?」という感じのお話なんですよね。でも、この意味無さげでバカバカしい感じがまた見てて妙な楽しさがあるんです。
何だかんだで、この人達も、「平和の為に何が出来るか」というのを真面目に考えたうえでの行動なわけですし、頑張っている姿には、見てて応援したいと思わせる情熱というのも感じられたものでした。

ちなみに、超能力兵士の事は、劇中、“ジェダイの騎士”という呼称になっていて、もちろん、超能力は“フォース”と呼ばれています。
で、その「自分がジェダイだと思ってるアホ」の領域に片足突っ込んでるジョージ・クルーニーが、あろうことか、元オビ=ワン・ケノービとジェダイについて話をしているというのがまた面白かったですねぇ。これは、そういう笑いを狙ったキャスティングなんでしょうねぇ。


新たな物語は「東京」から始まる。 バイオハザード IV アフターライフ
<RESIDENT EVIL: AFTERLIFE>

 個人的評価 30点 (50点満点中)

 ◎満足度    ★★★★☆ (見終わった後にどれだけ満足感が残ったか)
 ◎肯定度    ★★★☆☆ (この映画をどれぐらい支持したいと思ったか)
 ◎評価度    ★★☆☆☆ (客観的に評価してみる)
 ◎おススメ度  ★★☆☆☆ (他の人に勧めても大丈夫そうか)
 ◎3D度     ★★★★★ (この映画ならではの評価ポイント)


3Dメガネをかけて見ると、グラサンが飛び出して見えるぞ! <個人的感想>
『アバター』以来となる、3Dである事に意味がある映画、という印象でしたね。
『タイタンの戦い』みたいに、元々2Dで作ったものを後から3Dに変換したようなのと違って、飛び出し具合もしっかりしてましたし、何よりも、製作の段階から3Dを意識して作られているだけあって、映像自体がきちんと3D向きのものになってるんですよね。
私は基本的に3D懐疑派で、2D版との選択肢がある場合は大抵2Dを選びたいと思ってますけど、こういう3Dなら歓迎ですね。でも、「たまに見るなら」という程度の興味ですけど。
ただ、『アバター』のような、奥行き感を重視した、新時代の3D演出ではなく、「何かが手前に飛んできて、観客を驚かせる」という、昔ながらの3D演出です。でも、実のところ、今の3Dの技術では、IMAXで見ない限り、それほどの奥行き感というのは得られないと思うので、こういう昔ながらの手法の方が3Dの面白さが伝わり易くていいんじゃないかなと思うんですよね。思えば、『アリス・イン・ワンダーランド』も、この昔ながらの「飛び出し感重視」タイプの見せ方でしたし。
あと、これはIMAXの3Dでも感じられた事ですが、動きの早い場面になると、画面がブレてるように見えて、画面上で何が起こっているのか分かり辛くなる、という欠点があり、アクション映画は3Dにはあまり向いてないんじゃないかと思っていました。
でも、この映画では、アクションシーンの見せ場の場面で、思いっきりスローをかけるという手法を使っていまして、この弱点を全く感じさせないように工夫していたんですよね。これは感心しましたねぇ。2Dで見たら、『マトリックス』シリーズの今更ながらのパクりにしか見えないようなアクションシーンばっかりなのに(爆)、3Dで見る事によって、「弱点を克服した、見易いアクションシーン」というふうに感じられるわけですよ。

と、3D映画としては満点の映画だったと思いますけど、でも、2Dで見たら、多分、ほんと大した事ない映画だったんじゃないかと思うんですよね(そういう意味では、同じ「3Dに意味がある映画」でも、『アバター』や『アリス〜』とはまたちょっと違うんですけど)。
まず、ストーリーが何か適当な感じが漂っているようなものなんですよね。どこかで見た事のあるような展開の寄せ集めみたいで、新鮮味が全く無いんです。登場人物達が刑務所に立て篭もっているという内容ですが、これがあんまり刑務所に見えなくて、どちらかと言うと『ドーン・オブ・ザ・デッド』みたいにスーパーか何かに立て篭もってるように見えるんです。と言うか、多分、『ドーン〜』を意識して似せてるという面もあるような気もしますし、ゾンビが蔓延る世界の映画なんですから、これはこれで面白いとも思いました。でも、ザコ登場人物の処理の仕方とか、サバイバルの仕方、後の脱出の方法など、あらゆる面において、『ドーン〜』とは比べ物にならないぐらい適当なんですよね。
あと、全体的な絵作りの面が、映画よりもゲームに近いような感じで、映画館の大画面でゲームのムービーシーンを見てるみたいなんです。でも、それは決して『バイオハザード』のゲームではないんですよね。何か他の、私があんまり関心を持ってないゲームのムービーといった感じで。だいたい、このシリーズ、回を重ねる毎にオリジナルのゲームの雰囲気から離れていってるような気がするんですよね。まあ、オリジナルのゲームと言っても、『3』までの話で、『コード・ベロニカ』辺りは、この映画版に通じるような、「悪い意味でのゲーム臭さ」が感じられたものでしたけど。

ともかく。「もしこの映画を2Dで見たら」と想像すると、これだけ気になる点が浮かび上がってくるわけですが、これらも、3Dで見ると、その豪快な物の飛び出しっぷりに、全て帳消しにされてしまいます。いや、ストーリーの適当さは3Dで見ててもちょっと気になりましたけど(笑)、デカいボスキャラが巨大なハンマーをスクリーンに向かって投げてくるようなシーンが出てくれば、「そんなささいな事、どうでもいいじゃないか!」と思えてきます。


彼女は、何者なのか? ソルト
<SALT>

 個人的評価 50点 (50点満点中)

 ◎満足度    ★★★★★ (見終わった後にどれだけ満足感が残ったか)
 ◎肯定度    ★★★★★ (この映画をどれぐらい支持したいと思ったか)
 ◎評価度    ★★★★★ (客観的に評価してみる)
 ◎おススメ度  ★★★★★ (他の人に勧めても大丈夫そうか)
 ◎ジョリ姐度  ★★★★★ (この映画ならではの評価ポイント)


特製、消火器バズーカ <個人的感想>
アンジェリーナ・ジョリーと言えば、私の中で「世界一、アクションが似合う女優」という位置にいる人です。しかも、どうやらそう思ってる人は私だけではないっぽいです。
私がそう思うようになったのは、『トゥームレイダー』シリーズでの活躍を見てからでした。それまでは、女優のアクションというのは、どうにもウソ臭くて好きになれなかったのですが(おかげで、たまたま『2』を気紛れで見に行くまで、『1』は未見のままでした)、この人のアクションには、それまでの女優アクションとは明らかにレベルの違う、「アクションをやりこなす説得力」というのが感じられたものでした。
どういう事かと言うと、顔の作りからくる雰囲気や演技力などから感じられる、「実際に強そうに思える説得力」なんですよね。アクションの動き自体なんかは、特別に凄いという事はないんですけど、屈強の男と格闘で戦って勝ってしまっても、納得がいくんです。同じ事をスカーレット・ヨハンソンがやってもマンガにしか見えない所(それが悪いというわけではないですが)、映画的なリアリティというのが感じられて、その強さに納得がいくんです。
ですが、その後の『Mr&Mrsスミス』や『ウォンテッド』でのアクションが、『トゥームレイダー』シリーズに比べるといまいち迫力不足に思えまして、「もうビッグになり過ぎて、以前のようなアクションが出来なくなってしまったのかな」と思っていました。
と言う訳で、今回の『ソルト』もそれほど期待してなかったんですけど、これがまた見てビックリ。『トゥームレイダー』と同等かそれ以上の見事なアクション演技を見せているではないですか。
もう、「女ジャック・バウアーか」と思うぐらいの大暴れを見せるんですけど、その全てが実にハマっているんですよね。
映画自体は、『ボーン〜』シリーズからの影響が色濃く感じられるものでしたけど、ソルトというキャラクターが、ジェイソン・ボーンに匹敵するぐらいの、見事なアクション・ヒーロー像(いや、ヒロインか)として完成されてるように思えたものでした。

ちなみに、このソルトの役は当初トム・クルーズにオファーされていたものの、トムが『ナイト&デイ』を選んだ為に断られ、それでジョリ姐の元に回ってきた、というのは有名な話ですが、これは、トム・クルーズがやっても、普通に面白いスパイ・アクション程度の印象しか出せなかったと思いますね。
トムがやる場合、『ミッション:インポッシブル』シリーズと被るというのもありますけど、それよりも、「世界一アクションが似合う女優」が主演する事で、他の誰にも出せない、独特の魅力が出せたんじゃないかと思います。
しかも、アクション面だけでなく、姐のほぼ全ての魅力が詰まっていたと言っても過言ではないぐらいの、完璧な当たり役でしたからね。だいたい、普通「アクションが似合う女優」なんて言うと、ムキムキのマッチョ女を思い浮かべてしまいますけど、この人の場合、戦闘時以外はそんなに「強そう」という雰囲気は無いんですよね。むしろ、基本的には「セクシー系美人女優」という雰囲気ですし。
だからこそ、女スパイ役というのは、元々似合っている所があったと思うんですけど、それにプラスして、ボンドやらボーン、ジャック・バウアーのような「超強い、凄腕エージェント」の面を説得力十分に演じられる能力があるんですからたまらないです。
あと、強いと言っても、無敵系の強さではないんですよね。顔面を殴られて鼻血をブーブー出したりとかもするんですけど(爆)、この美人女優系の人がこういう体当たりな演技をしっかりやってくれる辺りも、何か、頼もしいなと思ってしまいますね。だいたい、女優だからってボコられるのが嫌なんて言うヤツは、アクション映画に関わるなと言いたいです。

ちなみに、ストーリーの方も凝ってて面白かったです。ソルトがどういう思惑で動いているのかが中々読みきれなくて、先の気になる楽しさがあったものでしたが、やっぱり、もし他の誰かが主演だったら、それなりに面白いどまりだったような気がしますね。もう、アンジェリーナ・ジョリーが主演したからこそ、ここまで全てがうまくいった、面白い映画になったんだと思います。
最後がまた『エアベンダー』みたいな終わり方でしたけど、こちらも是非とも2作目を、いや、シリーズ化をしてもらいたいですね。『ミッション:インポッシブル』や『ボーン〜』シリーズに匹敵するスパイ・アクションのヒットシリーズになり、ジョリ姐の真の代表作になる可能性もあると思いますしね。


最高の師匠がくれたもの──
それは、逃げずに立ち向かう勇気。 ベスト・キッド
<THE KARATE KID>

 個人的評価 29点 (50点満点中)

 ◎満足度    ★★★☆☆ (見終わった後にどれだけ満足感が残ったか)
 ◎肯定度    ★★★☆☆ (この映画をどれぐらい支持したいと思ったか)
 ◎評価度    ★★★★☆ (客観的に評価してみる)
 ◎おススメ度  ★★★☆☆ (他の人に勧めても大丈夫そうか)
 ◎ジャッキー先生度★★★★★ (この映画ならではの評価ポイント)


熱血指導! <個人的感想>
実はオリジナルのシリーズは一本たりとも見ていなかったりするんですが、このシリーズのヒットのおかげで作られたと思われる同種の映画『サイドキックス』は見てました。
で、このリメイク『ベストキッド』は確かに面白かったんですけど、何故か『サイドキックス』を見た時に感じられた面白さにはちょっと満たなかったかなという印象なんですよね。もしかしたら、主役が子供過ぎて、感情移入し辛かったからなのかもしれません(『サイドキックス』はもうちょい年上が主役でしたからね)。
それに、このリメイク『ベストキッド』の場合、主人公が強くなっていったり活躍したりする度に、背後に、ウィル・スミス夫妻の親バカな笑顔が透けて見えるような気がしてしまう、というのもあったかもしれません(笑)。何しろ、夫婦揃ってプロデューサーに名を連ねてましたからねぇ。何だか、ウィル・スミスの家族ムービーにジャッキーが引っ張り出されてきたみたいな感じもしたものでした。
でも、確かにジェイデン・スミス君は中々演技も上手いですし、映画自体も、特にケチをつけるような所の無い、しっかりした内容なんで、まあどうでもいい事ではあるんですけどね。

さて。オリジナルを見ていない私にとって、この映画に対する一番の期待所と言えば、当然、ジャッキーが出ているという事と、そのジャッキーが師匠役だという点です。これで、「ジャッキーに弟子入りする」という夢を仮想体験出来るのではとも思っていたんですが、今回のジャッキーが、何か、いつものジャッキーとは雰囲気が違うんですよね。無口で無愛想で、何を考えているのか分からない感じの人という。
まあ、そういう人を演じているという事ですし、『新宿インシデント』以来、「ジャッキーは演技もイケる」というのが分かってはいましたけど、どうも見ていて、「この役、ジャッキーがやる必要あったのかな」と思ってしまいましたね。役不足とでも言うのか、特にジャッキーならではのシーンがあるわけでもなかったですし。まあ、確かに、ジャッキーが演じる事で映画自体に箔はつきましたけど(そもそも、“いつものジャッキー”が主人公を鍛えるというシーンは、『ドラゴン・キングダム』にもありましたしね)。
という訳で、一番の期待所が期待ハズレだったせいか、いい内容の映画なのに、いまいちノリ切れませんでしたね。

オリジナルの師匠は、確かミヤギとか言う人でしたよね。本編は見てないものの、このキャラクターの事は、どこで見たのか、何となく知っているんですけど、「一見、ただの老人だけど、実はカンフーの達人」みたいな感じの人だったような気がします。それこそ、若い頃は相当の達人で、歳をとった今は、立派な師匠になっているみたいな。
でも、今回のジャッキーは、全然「師匠」という感じがしないんですよね。せいぜい「先生」止まりで。と言うのも、人付き合いが苦手な性格みたいで、本人が言っていた通り、今までカンフーを教えた事なんて一度も無いんじゃないかと思います。
でも、考えてみれば、こういう、師匠然としたキャラじゃない方が、どちらかと言うと、ジャッキーっぽいとも言えるような気もしますね。そして、主人公を鍛えながらも、自分も、教える立場の人間として成長していっているみたいな面もあるような感じでした(実は、ミヤギもそういうキャラクターだったのかもしれないですけど・笑)。

ところで、終盤のカンフー大会は、子供の部にしては、随分とデンジャラスでしたね。グローブとか防具等無しで殴り合いなうえに、顔を狙うのもOKなら、首を狙った蹴りとか、倒れた相手にトドメのパンチとかもOKという、本来なら、舞台が子供達の血で染まってそうなぐらい危険な大会に見えたんですけど、カンフー大会というのはこういうものなんでしょうかね。もし、出場選手の中に、「親がモンスターペアレント」なんてのがいたら、もう、即刻大会中止にさせられそうです。
あるいは、「カンフーの本場、中国だからこれぐらい当然」という事なのかもしれないですけど、それでも、そんな大会で戦いを繰り広げている子供を、アメリカ人の母親が普通に応援していたりするんですよね。
この辺りも、主役の年齢がもう少し上なら、ある程度の危険が伴うような大会でも大丈夫かと思えるんですけど、12歳の少年が出るにしては危なすぎなんじゃないかと思ってしまいましたねぇ。
あと、あの決勝戦で戦ういじめっこが、準決勝までで見せた無敵の強さを、主人公相手に発揮出来ていないのは何故なのか、というのも気になってしまいました。たまに、アクション映画で、敵役に強過ぎる人を起用してしまった時に、主役の格闘レベルに合わせて悪役が手を抜いてるように見えるみたいなケースが出る場合がありますけど、そんな感じに見えてしまったものでした。
でも、よくよく考えてみると、主人公は基本的に「守りながら戦う」というスタイルで、修行の時も、ほとんど、攻撃よりも防御の動きを教えられていたような気がします。で、あの敵のいじめっこは攻撃主体で、これまでの対戦相手は、その攻撃をロクに防御出来ていなかったから、あんな豪快に負けていたとも思えるんですよね。
なので、先に書いたような、「悪役が手を抜いた」というわけではなく、演出としても正統で理に適った戦いだったのかもしれません。
それにしても、本来、カンフーはパンチや突き、蹴りなどの攻撃の型の方がカッコイイと思ってしまいますけど、上着をかけたり脱いだりの動作でもって相手の攻撃を払うという、“防御の型”も中々いいものなんですね。と、改めて思わされました。


世界最後の希望は
この選ばれし者に託された──。 エアベンダー
<THE LAST AIRBENDER>

 個人的評価 43点 (50点満点中)

 ◎満足度    ★★★★★ (見終わった後にどれだけ満足感が残ったか)
 ◎肯定度    ★★★★☆ (この映画をどれぐらい支持したいと思ったか)
 ◎評価度    ★★★★☆ (客観的に評価してみる)
 ◎おススメ度  ★★★★☆ (他の人に勧めても大丈夫そうか)
 ◎シャマラン新境地度★★★★★ (この映画ならではの評価ポイント)


「漲ってきたぜ!」 <個人的感想>
シャマラン先生、初のVFX大作映画という事で、いったい、どんな映画になっているのか非常に興味があったのですが、一見したところ、「シャマランならでは」という感じの無い、普通のファンタジー大作映画といった感じでした。
でも、CGだけでなく、ドラマ面にも力が入れられている所とか、そのドラマ面が、私が見ても邪魔に感じられない、上手い語り口で描写されていた所なんかは、シャマラン流なのかもしれないですね。

予告を見た段階では、選ばれし者である主人公の少年は、最初っから凄い能力を持っていて、「少年なのに超強い」という点が面白い所なのかと思っていたんですけど、実は、そんな単純なキャラではなかったんですよね。
確かに、凄い能力を持った、選ばれし者ではあるんですけど、その能力はまだ発展途上の段階であり、「真の力を発揮出来るようになるには、修行を続けなければならない」という状況なんです。
まあ、これは『ハリポ』なんかもそうでしたけど、こちらは、その背負わされる運命と、その運命を受け入れなければならない主人公の年齢のバランスが酷い事になってるんですよ。
主人公は今の時点でもすでに物凄い能力を持ってはいるんですけど、その大いなる力には、例によって、大いなる責任が伴ってくるというわけです。その責任の重さがハンパじゃない為、見てて、主人公の能力を「羨ましい」とか思えないぐらいなんですよね。むしろ、この子からこの能力を取り除いてあげたいとか思ってしまいます。
その辺りの葛藤の描写も、決してしつこくないけど、しっかり伝わってくるという絶妙な語り口で描いてくるうえに、この主人公アンを演じる子役の演技がまた上手いんですよねぇ。「もしかしたら、40代のベテラン俳優を、CGで若返らせているのでは」と思うぐらいです。
また、主人公以外の、脇役のキャラにもそれぞれドラマ性が持たせられていて、それらも一々語られていくんです。さすがに脇役なんで、サラっと流す程度の描写ではあるんですけど、各キャラに深みを感じるには十分でした。ただ、これでストーリーに厚みは出たものの、少々、詰め込みすぎに感じてしまう面もあったりしましたね。

予告を見た時、一番感心したのは、CGの見せ方の面だったんですけど(それを推した内容の予告でしたし)、本編での、アクションシーンの流れに組み込まれた状態で改めて見ると、また迫力が全然違いましたね。
実は、このところ、ハリウッド大作の予告を見ても、「何か、前に見た事のあるような映像だな」みたいな感じで、以前みたいに興奮出来なくなってしまっていたんですけど、この映画の予告は久々に「これは凄い映像だ」と思えたんです。
で、この映画のCG映像の何が凄かったのかと言うと、やっぱり、CGを出すタイミングなのかな、という気がしましたね。基本的に、ベンダーと呼ばれる術者の技という形でCGが使われるわけですが(背景やクリーチャー等のCGはまた別として)、それを出すのに、香港のカンフー映画を見てるかのような、演舞風のモーションを見せた後に、派手なエフェクトが「ドカーン!」と出てくるんですけど、これがまたカッコイイんですよねぇ。
ただ手を前に翳しただけで派手なエフェクトが出てくるのとは違う、いかにも必殺技を出してます感があるのがいいんでしょうかね。
あと、使い方とか見せ方が、どちらかと言うと、映画よりもアニメに近い感じがしたものでしたけど、それも、昨今のハリウッド大作のVFX映像と一味違って感じられた点なのかもしれないですね。具体的にどういう事なのかの説明が難しいんですけど(そもそも、「そんなような気がする」というレベルの話ですし・笑)。

と言う訳で、非常に面白い、よく出来た映画だったと思ったのですが、一つ、非常に困った点がありまして。
それは、この映画が、シリーズ化(多分、例によって3部作なんでしょう)を前提に作られている、という事で、明らかに話が完結してないまま映画が終わる所です。
いや、これも、本当に続編が作られてくれるんならいいんですけど、こういう続編狙いの映画って、大抵、外れるんですよね。『エラゴン』然り『ライラの冒険』然り。なので、このせっかく面白いストーリーの映画が、途中で終わってしまって続きが見られないかもしれないというのは、何とも困った話ですよね。一応、アメリカではそこそこヒットしたようですけど、日本ではコケてるようですし、また、一作で終わってしまうんでしょうかねぇ。


目指せ、奴らのいない夢の遊園地へ
32のルールを駆使して生き残れ!! ゾンビランド
<ZOMBIELAND>

 個人的評価 46点 (50点満点中)

 ◎満足度    ★★★★★ (見終わった後にどれだけ満足感が残ったか)
 ◎肯定度    ★★★★★ (この映画をどれぐらい支持したいと思ったか)
 ◎評価度    ★★★★☆ (客観的に評価してみる)
 ◎おススメ度  ★★★☆☆ (他の人に勧めても大丈夫そうか)
 ◎ゾンビラン度 ★★★★★ (この映画ならではの評価ポイント)


「ツルハシこそ男の武器だぜ」 <個人的感想>
先月の『サバイバル・オブ・ザ・デッド』に続き、またしても新しいゾンビ映画の公開です。しかも、どちらも「シアターN渋谷レイトショー」とかじゃなくて、シネコンで上映してもらえたんですからねぇ(何気に、シアターN渋谷レイトの方でも、別のゾンビ映画がひっそり公開されてたりするようですが・笑)。
と、ゾンビ映画の連続公開は嬉しいんですが、実は、どちらも「ゾンビの存在感がいまいち希薄」という共通点があるんですよね。特に、この『ゾンビランド』の方は、中盤はゾンビがほとんど出てきてなかったような気がします。
多分、『ドーン・オブ・ザ・デッド』以降のゾンビ映画ブーム前なら「もっとゾンビを前面に出せよ!」と思った事でしょうが、ここ数年、まともな内容のゾンビ映画を結構な数見てきましたんで、「ゾンビが目立ってるか否か」については、あんまり気にならなくなりましたね。
そもそも、どちらも、わざわざゾンビ映画として作らなくてもいいんじゃないかと思えるような面のある映画だったんですけど、それを敢えてゾンビ映画として作っているという事は、今尚、それだけゾンビに需要があるという事で(しかも、この『ゾンビランド』は、本国では大当たりだったようですし)、「と言う事は、まだしばらくはゾンビが出てくる映画が作られ続けるという事だな」と思えて、明日に希望が持てるというものです。

あと、今回のゾンビブームは、製作される映画の質が、かつてのブームの時よりも全体的に高いんですよね。この『ゾンビランド』も、ゾンビコメディ映画の最高峰なんじゃないかと思うぐらい面白いものでした(いや、ゾンビコメディの最高峰は『サンゲリア2』か・笑)。
まず、コメディ映画として、笑えるシーンが多かったですし、何と言っても、主役二人のキャラクターが良かったですね。
主人公は、多分、『40歳の童貞男』以来のトレンドと思われる、女性に奥手なボンクラ系の男です。このキャラの何がいいって、こういう映画を好む、「リアル・ボンクラ」共の投影的なキャラという所ですよ。見ながら、「これはオレだ」と思えて、映画の世界に一気に没入してしまえます。
そして、そんなヤツが、このゾンビがはびこるデンジャラスな世界を、危なげなくサバイバルしつつ、ツンデレ美女と次第にいい仲になっていくという、実に熱い展開を見せてくるんですよね。これは素晴らしい。まさに夢の映画化。
一方、ウディ・ハレルソン演じるタフガイの方も、ただのマッチョでもなければ、イカれた野郎でもない、愛すべき好人物という雰囲気で、私のような、いや、主人公のようなボンクラにとっても、頼れるアニキみたいな感じなんです。
ちなみに、私はウディ・ハレルソンは、どちらかと言うと、あまり好きではないタイプの俳優でした。何故かと言うと、顔がタイプじゃないからです(何だ、“タイプ”って・笑)。なので、最初にこの映画のメインキャストがこの人だと知った時は、「もっと他に誰かいなかったのか」と、ちょっとガッカリしたものでした。
でも、この映画のこの役はハレルソンでピッタリでしたね。何と言うか、あの顔とキャラが完全に一致しているような感じで、いつの間にか、ハレルソン自体が、「頼れるアニキ」みたいに思えてきたものでした。

あと、コメディ映画的には、中盤に自分役で登場する、某有名俳優が実に素晴らしい仕事をしていまして、大変笑わせてもらいました。特に、退場の仕方のマヌケっぷりは衝撃的ですらありましたね。もう、爆笑しながら敬礼したいぐらいでしたよ。 また、ゾンビ映画としても、終盤に遊園地を舞台に大量のゾンビが襲い掛かってくるという最高の見せ場が用意されてたのも嬉しかったですね。一番の盛り上がりのシーンをクライマックスにもってくるとは、いやぁ、この監督はエンターテイメントを分かっていらっしゃる。
と言う訳で、ゾンビ映画としての満足度もしっかりありましたし、コメディ映画としての満足度もあり、そして、内容が夢の映像化のようなもの、という事で、大変面白い映画でありました。


犯罪現場は、
お前の頭の中。 インセプション
<INCEPTION>

 個人的評価 48点 (50点満点中)

 ◎満足度    ★★★★★ (見終わった後にどれだけ満足感が残ったか)
 ◎肯定度    ★★★★☆ (この映画をどれぐらい支持したいと思ったか)
 ◎評価度    ★★★★★ (客観的に評価してみる)
 ◎おススメ度  ★★★★☆ (他の人に勧めても大丈夫そうか)
 ◎21世紀の『マトリックス』度★★★★★ (この映画ならではの評価ポイント)


チーム・ディカプリオの面々 <個人的感想>
クリストファー・ノーランにとって、あの『ダークナイト』の次の監督作という事で、色々とプレッシャーもあったと思うんですが、今回もまた凄い映画でしたね。
まず何と言っても、映像が凄かったです。予告編の時点ですでに映像に対する斬新感がビシバシと漂ってましたけど、実際本編を見てみたら、「これこそ、21世紀の『マトリックス』だ!」と思うような、斬新かつ奇抜な映像のオンパレードですよ。
町並みが直角に起き上がって迫ってくる所とか、無重力空間でのアクションシーンとか、アイデアもかなり秀逸なんですけど、よく、それを映像化出来たなという所に感心してしまいましたね。

ストーリーの方も、ちょっと『マトリックス』っぽい雰囲気がありまして、あの映画ではコンピューターが作り出した仮想現実の世界を行ったり来たりしてましたけど、この映画では、“夢”の世界を行き来するんです。
椅子に座って、何だか分からない機械を繋げて、眠った状態で精神を異世界に飛ばす、というイメージはほぼ共通ですが、その行った先の世界のルールには少々違いがありました。
ちなみに、夢の世界といっても、我々が普段みている夢とはまたちょっと違うという感じでして、実は、この映画の世界観というものがイマイチよく分からなかったんですよね。説明のセリフは何度か出てきてはいたんですが、小難し過ぎて、何を言ってるのかさっぱりでした。
『エルム街の悪夢』での、フレディによる夢の世界は、普段の夢にフレディが出てきてるだけなんで、特に戸惑う事もなく理解出来るんですけど、この映画の夢の世界は何か特殊なんですよね。それこそ、『マトリックス』の仮想現実の世界みたいに、独自の世界観で描かれている世界、という感じなんです。
そして、この夢の世界が主な舞台となってくるわけなんで、ストーリーを追って見るうえで、よく分からなくてスルーした箇所が、劇中、結構な数出てきていました。
でも、その状態で見進めていても尚、楽しむ事が出来たんです。と言うのも、「エンターテイメント性」というのを疎かにしていない作りになっていまして、定期的にアクションシーンが出てきますし、「今の時点での主人公達の目的」「今迫っている脅威」というのは分かり易く提示されるんで、肝心とも言えるはずの世界観についての理解が無いまま見ても、面白さとかストーリーの流れとかが分かるようになってるんですよね。
何か、クリストファー・ノーランって、ミニシアター系上がりの、小難しい映画専門の人なのかと思ってたんですけど、大作映画の作り方をきちんと心得ている人だったんですねぇ。思えば、『ダークナイト』にも、「ヒーロー物映画に対してこちらが臨むアクションシーンの量」に近いぐらいのものがちゃんと入っていましたし。だいたい、この『インセプション』なんて、本来、アクションシーンなんて無くてもいいタイプの映画だと思うんですけど、『アイアンマン2』以上(体感的に)の量が出てきましたからねぇ。
あと、夢の世界に入って、ある人物に、あるアイデアを「埋め込ませる」という任務をするにあたって、ディカプリオを始めとするチームの面々が協力して事に当たる、という展開になるんですけど、このチームプレイっぷりがまたメチャクチャ面白かったんですよね。
標的に近付いて眠らせるという段階から、どういう夢の世界を作るかとか、その世界に標的を引きずりこんだ後、どう接触して、どうアイデアを吹き込んでいくのかという事を綿密に計画し、そしてそれぞれ役割をもった個性的なメンバー達がそれを実行に移していくと。
多分、夢の世界のルール等を把握していれば、もっと楽しめたんじゃないかと思うんですけど(自分も一緒になって作戦を考えてみる、みたいな楽しみ方も出来るでしょうし)、それを分かってなくても手に汗握って見られるような形に仕上げたノーランの手腕には脱帽ですね。


「殺す」という本能。
「生きる」という本能。 プレデターズ
<PREDATORS>

 個人的評価 46点 (50点満点中)

 ◎満足度    ★★★★★ (見終わった後にどれだけ満足感が残ったか)
 ◎肯定度    ★★★★★ (この映画をどれぐらい支持したいと思ったか)
 ◎評価度    ★★★☆☆ (客観的に評価してみる)
 ◎おススメ度  ★★★☆☆ (他の人に勧めても大丈夫そうか)
 ◎待望の続編度★★★★★ (この映画ならではの評価ポイント)


「プレデターだろうがエイリアンだろうが、オレが蜂の巣にしてやるぜ」 <個人的感想>
とうとう、待ちに待った『プレデター』シリーズの3作目がやってまいりました。
いや、確かにこの映画が『3』であるというアナウンスは全くされてないですし、私も本編を見るまで『1』のリメイクなのかと思ってましたけど、劇中で、1作目の事件について触れられる箇所が出てくるんで、これはもう、シリーズ3作目であると確定していいに違いない。もしかしたら、『2』を無かった事にした上での2作目という事なのかもしれないですけど(シリーズで『2』が一番好きな私としては、劇中でロスでの事件がスルーされたのはちょっと悲しかったです・笑)。

内容は、ジャングルを舞台に、戦闘のプロ達がプレデターに狩られるという、1作目をなぞったものになってはいるんですけど、見てみると、1作目とはかなり雰囲気が違うんですよね。
まず、人間側の人選が、特殊部隊の隊員だけでなく、傭兵から犯罪者にトレホと、幅広い職業の面々が集められているというのと(トレホは職業なのか・笑)、最初から自分達が何か不測の事態に陥っている事に気付いているという事。そして、舞台が“ジャングル”と言うより、“謎の惑星”といった趣が漂ってる場所なので、もしこの映画を1作目のリメイクとして見たとしても(ストーリーから、1作目の事件についてのくだりをカットしたらそうなりますしね)、『1』とはまた違う面白さを持ったリメイクとして楽しんで見られたのではと思います。
ちなみに、この人間側の連中は、「ふと気付いたら、この星に飛ばされていた」という状況で、当初は、ここがどこなのかも分からなければ、他の面々が何者でどこから来て、そして自分達が何の為にここに集められているのかも分からない状態です。で、この序盤の感じが、何か、『ソウ』シリーズを思い出させるんですよね。ジグソウのゲームではなく、プレデターのゲームに強制参加させられる為に集められたメンバーと。
あと、ジャングルの行軍のくだりとか、主人公達よりも前に来てサバイバルしていたキャラが出てくる辺りなんかは『ジュラシック・パークV』みたいでしたし、時折、「他の映画の面白い所」が過ぎる事があるんですけど、これ、多分、意識して入れられてる箇所ではないですよね。私がたまたま関連付けて思い出したというだけで。
だから、パクりではなく、たまたま過去の映画の面白い部分がこの映画にも出てきているわけで、これは、この映画のエンターテイメント度の高さを物語っているのではないかと思うのですよ。
あと、「狙撃銃を装備した女性キャラ」「日本刀を装備した日本人」というキャラが出てくるのは、スタローンが映画化を企画して頓挫した『極北のハンター』を思い出してしまいました。こちらは、ひょっとしたら、脚本家も意識していた、なんて事はないだろうか。
こちらは、映画化を待望していたにも関わらず実現しなかった企画なんで、プレデターの新作で、『極北のハンター』を思い出す要素がチラっと出てきたというのは、ちょっと嬉しかったです。

この映画の面白さというのは、人間側がバラエティに富んだ面々で、そういう連中が力を合わせて謎の怪物相手にサバイバルする、という面にあると思います。銃火器を持った戦士系の奴だけでなく、ナイフを持った異常者までいるというのは実に面白いです。
その一方、敵であり、真の主役ともいうべき、プレデターの魅力というのは、実は、それほど出てなかったような気がするんですよね。何か、プレデターのキャラクターの魅力が感じられたのは『2』がピークだったように思えます。『AVP』以降、どうも、「こいつらは、本当に強いのか。」と思うような描かれ方をされてるような気がするんですけど、どうでしょう。カモフラージュ機能が無かったら、あっさりやられてたんじゃないだろうか。
何か、もうちょっと「圧倒的」な感じが欲しかったですよね。武装の面でも策略の面でも、どこか中途半端で、もし間違ってセガールなんか拉致してきたら、一晩で全滅させられかねない脆さが感じられたものでした。
まあ、「実は攻め込まれると弱い」というのは、1作目の時点でも顔を出してた点ですし、これがプレデターの限界なんでしょうかね。


伝説のSFバトル・アクション誕生!! ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション
<UNIVERSAL SOLDIER: REGENERATION>

 個人的評価 33点 (50点満点中)

 ◎満足度    ★★★★★ (見終わった後にどれだけ満足感が残ったか)
 ◎肯定度    ★★★★☆ (この映画をどれぐらい支持したいと思ったか)
 ◎評価度    ★★☆☆☆ (客観的に評価してみる)
 ◎おススメ度  ★☆☆☆☆ (他の人に勧めても大丈夫そうか)
 ◎ヴァンダム無双度★★★★★ (この映画ならではの評価ポイント)


死闘!! <個人的感想>
ここ数年、『ダイハード』や『ランボー』、『インディ・ジョーンズ』といった、「もう終わったと思っていたシリーズ、奇跡の復活」が続いていましたが、まさか、ヴァン・ダム唯一のシリーズ化作品『ユニバーサル・ソルジャー』の新作が作られるとは思いませんでしたねぇ。しかも、新境地開拓の『その男、ヴァン・ダム』の次がコレなんですから、「ヴァン・ダム、まだまだやる気十分だぜ!」と嬉しくなってきます。
さらに今回は、あのドルフ・ラングレンが1作目に続いて大復活という、まるで『エクスペンダブルス』の序章か前哨戦かと思うような豪華さですよ(序章や前哨戦で豪華なのか・笑)。
という訳で、見る前の期待感はかなり上がっていたのですが、予告編を見て猛烈に感じられるシネパトス臭によって、ちょっとクールダウンし、あまり期待感が上がり過ぎない程度の状態を維持したまま臨んだんですが、う〜ん・・・。思ってたよりもいい映画だと思う半面、ガッカリした面もあった、といった感じでしたね。
まず、ドルフがゲスト出演程度の出番しか無かったというのは痛かったですね。一応、ヴァン・ダムと対決するシーンはありますし、それもかなり激しい戦いなんですけど、あまりに激しすぎて、明らかにスタント使いまくりだというのが見え見えなんですよね。そこまで危険なスタントアクションをさせないでいいから、普通に、格闘で戦いあってくれと言いたいです。
で、今作でドルフの代わりに敵の大ボスを務めるのは、誰だか知らない、多分、格闘技かプロレスか何かをやっていたんだろうなと思われる方です。で、この人、顔がサム・ワーシントンにしか見えなかったんですけど、そのクセ、動くとキレのある格闘技を見せたりするという、「いっそ、この人が『タイタンの戦い』に出れば良かったのでは」と思うような逸材です。正直、この人と、同じく格闘界出身と思われる「ザコ・ユニソル」との戦いの方が、その後のヴァン・ダムやドルフが関わる格闘シーンより、よっぽど迫力があるぐらいでしたからね。
ですが、ヴァン・ダムもやはり負けてはいなくて、後半、まさに「ヴァン・ダム無双」という言葉がピッタリな、「単体で敵地に突入し、群がる敵を一人でバタバタとなぎ倒していく」という爽快なアクションシーンが出てきたりします。
『その男、ヴァン・ダム』の冒頭で、長回しのアクションシーンが出てきましたけど、それをこなして自信をつけたのか、ここでも割と長いカットによるアクションシークエンスをいくつか出してきてましたね。
こういうのを見るにつけ、「本当に迫力のある、ヴァン・ダムVSドルフ」というのもやれたはずじゃないかと思うんですけど、ユニソルのパワーを表現する為なのか、あんな事になってしまったようで。「壁を突き破りながら戦う」みたいな映像はこの二人には求めてないんですけどね。

さて。この映画の監督は、かつてヴァン・ダム主演作を撮ったこともある職人監督ピーター・ハイアムズの、息子さんが務めています。
で、このハイアムズ・ジュニアの演出、なかなか快調なんですよね。冒頭のカーチェイスシーンなんて、かなり迫力ありましたし、ここで一気に「この映画は、イケるかもしれない!」と思ったものでした。まあ、その後、後半まで失速するんですけど、それは、ストーリーがあんまり面白く無いからで(あと、予算不足とかもあったりするんでしょうし)、監督の演出とか見せ方なんかは全般で良かったような気がします。
映画のトーンが、前2作と違って、全体的にちょっと重苦しくて暗い雰囲気になってるんですけど、これが、ストーリー面ではあんまり描ききれてるとは思えない箇所である「サイボーグ兵士達の苦悩」みたいなのが表れているかのようで、中々いいんですよね。
ヴァン・ダムやドルフの演技も、暗くて渋い感じのもので統一されていましたし、おかげで、どことなく重厚な雰囲気が漂ってるように感じられたものでした。特に、何故か私の中で「スタローンに並ぶ、アクション俳優界、随一の演技派」という位置にいるドルフの演技がまたクールで凄味があって、素晴らしかったですね。出番の少なさをインパクトで埋めているみたいな感じですか。
確かに、物足りない面もありましたけど、上記のような、感心する面というのも多々あったので、総じて、「いい映画」だったのではと思います。


「さよならなんて、言えないよ…」 トイ・ストーリー3
<TOY STORY 3>

 個人的評価 43点 (50点満点中)

 ◎満足度    ★★★★★ (見終わった後にどれだけ満足感が残ったか)
 ◎肯定度    ★★★★★ (この映画をどれぐらい支持したいと思ったか)
 ◎評価度    ★★★★☆ (客観的に評価してみる)
 ◎おススメ度  ★★★★☆ (他の人に勧めても大丈夫そうか)
 ◎おもちゃは大事に扱おう度★★★★★ (この映画ならではの評価ポイント)


お馴染みの面々 <個人的感想>
ピクサー唯一のシリーズ物という、まさに看板シリーズである『トイ・ストーリー』の新作が面白く無いわけがないと思っていましたが、でも「3作目」というのは、実写映画界では結構、鬼門に近い所がありますからね。これまで、どれだけのシリーズが3作目でしくじってきた事か。
でも、そういう失敗する3作目というのは、たいがい、前2作と違う事をやろうとしたり、キャスト・スタッフが集まらなかったにも関わらず製作を強行したりといった背景があったりするものですが、この映画にはそういう面が無かったのか、前2作と同じテイストで、同じように面白いという、安心して見られる3作目となっていました。

私がこのシリーズで好きな所の一つに、「小さいおもちゃ達による、迫力あるアクションシーン」があります。
まず、このおもちゃから見た世界の描写が面白いんですよね。普段、我々が見てるものと同じ世界を見ていながら、視点が違う事で全く別の世界になっているんです。まあこれは、おもちゃに限らず、小さい生き物が主役の話ならどれでも表現出来るものですけど、その小さい視点からの、スピード感溢れるダイナミックなアクションが見られる映画はそう無いんじゃないかと思いますね。
そして、毎回クライマックスに一番の見せ場を持ってきてるのもいいんですよね。ハラハラさせ方も上手いですし、実のところ、アクションの質が高いから好きなシリーズと言ってもいいぐらいですよ。
あと、もう一点、このシリーズで私が好きな所に、「おもちゃの仲間達の中に、ブタがいる」というのがあります。レギュラーの割に、あんまり役には立ってないキャラですけど(笑)、持ち主のアンディから敵キャラとして使われてるせいか、「口が悪い」という設定が付けられて、他の仲間達の中でも独特の存在感を出してるんですよね。
やっぱり、こういう有名な大ヒットシリーズのレギュラーに、ブタが入り込んでいるというのは、嬉しいものですね。

さて。このシリーズは、見る度に「おもちゃは大事に扱わないといけないな」という事を思い出させてくれますけど、今回、「アンディが大学生となり、いよいよおもちゃ達も捨てられる運命が待っている・・・」という話となっています。
まあ、実際は、アンディは物持ちのいい奴らしく、「捨てずに、保存しておく」という選択をするわけですけど、でも、「保存」というのは、おもちゃにとって牢獄行きみたいなものなんですよね、この世界では。
このシリーズを見て、自分の持っているおもちゃに対して感情移入するようになったとしても、実際、我々がおもちゃで遊べるのは子供時代のみなんで、どうしても、「保存」か「捨てる」かしないといけなくなるわけです。かと言って、この映画で描かれるような扱いが出来るわけでもなく、結局、今持ってる、「使わないおもちゃ」に対して、申し訳ない気持ちになるハメに陥るんですよね。
ちなみに、私の場合は「2軍落ちとなったブタグッズ」がこれに相当するわけですけど、1軍のブタは毎日のように愛でているのに比べて、2軍の連中は部屋の片隅で埃被り放題になってるんですよね。この、「本来感じなくてもいい、後ろめたさを感じる」というのが、このシリーズの厄介な所でもありますねぇ。
でも、別に、今持ってる「おもちゃ」に限らず、「物を大切にしよう」という事を少しでも思えればいい映画なのかもしれないですけどね。


あなたの知らない 素顔のマイケルが ここにいる マイケル・ジャクソン キング・オブ・ポップの素顔
<MICHAEL JACKSON COMMEMORATED>

 総合評価 18点 (50点満点中)

 ◎満足度    ★★☆☆☆ (見終わった後にどれだけ満足感が残ったか)
 ◎肯定度    ★☆☆☆☆ (この映画をどれぐらい支持したいと思ったか)
 ◎評価度    ★☆☆☆☆ (客観的に評価してみる)
 ◎おススメ度  ★☆☆☆☆ (他の人に勧めても大丈夫そうか)
 ◎マイケルと一緒にリムジンに乗った気になれる度★★★★★ (この映画ならではの評価ポイント)


「エニエニウォーキン!」 <個人的感想>
(※右の画像は『THIS IS IT』のものです)
マイケルのプライベート映像を収めたドキュメンタリー映画で、当然、かつてテレビ放映された、怪しげなイギリス人ジャーナリストによる、偏見に満ちたドキュメンタリーとは全く違う内容です。しかも、ちょっとでもマイケルが変人に見えそうな箇所は一切含まれてません。
例の偏向ドキュメンタリーや裁判の影響、そして数々のゴシップ記事等で、マイケルのイメージというのは去年まで、落ちる所まで落ちていました。ですが、衝撃的な突然の死と、『THIS IS IT』の影響で、少なくとも日本では、悪いイメージはほぼ払拭された感はあります。
でも、未だにマイケルに対して偏見の目を持っている人もいるわけで、そういう人達に対して考えを改めさせるような、それこそ、マスコミの報道とは違う、マイケルの真実の姿が映し出されているのなら、例え、「マイケルを使って儲けようと企んだ連中によって作られた映画」だとしても、その存在に、それなりの意味と意義があるのではと思います。
でも、残念ながら、この映画にはそういう力は全くと言っていいほど無いんですよねぇ。多分、この映画を見て喜べるのは、ステージ外のマイケルの映像が大好きというファンだけなんじゃないかと思います。

まず、映画としての作りがまるでなってないんですよね。要するに、見てて全然面白く無いんです。『THIS IS IT』も「映画としてはいびつな作りだ」と言われてましたけど(私はそうは思いませんが)、比べて見ると、『THIS IS IT』が、いかに映画的に面白く作られていたのかがよく分かります。ほんと、ただプライベート映像を工夫無く垂れ流してるだけなんですよね。
ただ、前半部分の、「マイケルが故郷に帰ってきたイベントの時の、裏の様子」は、マイケルと一緒に同行してるような気分になれて、ちょっと面白かったです。そして、どこに行っても大勢のファンに囲まれて、常に大勢の人の視線に晒され続けるという生活が疑似体験出来て、マイケルがいかに大変な世界で生きているのかが少し分かりました。
でも、中盤以降は、「マイケルを称えるファンの声」の場面が圧倒的に増えてきて、「マイケルの映画」ではなく、「マイケルのファンを見る映画」みたいになってくるんですよね。上で、「この映画を楽しめるのはファンだけ」と書きましたけど、この辺りのくだりはファンが見ても面白くないんじゃないでしょうか(映ってる当人なら楽しいでしょうけど)。
また、これまでに獲った賞の紹介にもそこそこの時間を割いていて(と言っても、ショボいエフェクトと共に字幕が出るだけですけど)、これも何か違う見せ方は出来なかったのかと思ってしまいましたね。冗長なうえに、エンドクレジットでも一部同じ内容の字幕が出てきましたし、こんな無駄な事に時間を割くなよとか思ってしまいます。
こういう無駄で冗長な場面が多いせいで、体感時間がメチャクチャ長かったですね。約2時間の映画ですけど、4時間ぐらい見させられてたような気がしたものでした(それも、ほとんどは「マイケルのファン」のアップのシーンばかり)。
こういうのは、DVD辺りで出してくれるのならいいですけど、映画として映画館で流していいレベルのものじゃないですよね。もう、「金返せ!」と言いたいところですけど、ポイントによる無料鑑賞だったので、この映画を見るのに金を払ってないんですよねぇ(じゃあ、「ポイントを返せ!」と言うべきか・笑)。

ちなみに、見る前から予想はしていましたが、この映画ではマイケルは一切歌いませんし、踊りもしません。バックに曲が流れるような事も無しです。ただ、ほんの一ヶ所、マイケルが「ヒューマン・ネイチャー」の一節を口ずさむ所があったのと、あと、誕生パーティの入場の時に「アンブレイカブル」のイントロが流れましたけど、マイケルの曲が流れたのはこの2ヶ所のみでしたね。もはや、テレビの特番以下ですよ。
しかも、マイケル自身が、こういう、ステージ外でパフォーマンスを見せる事を頑なに拒否する姿勢を見せてる所は映っているので、この映画だけ見ると、「もうこの人は踊る事も出来なくなって、過去の栄光だけで食いつないでいるんだな」ととられかねないと思うんですよね。と言うか、実際、私が『THIS IS IT』を見るまでそう思ってしまってたんですけど。
マイケルの人間性の部分は『THIS IS IT』でも十分描かれてましたし、この映画にあるものも足りないものも全て『THIS IS IT』の方に入ってるので、「映画館でマイケルを見たい!」と思ったら、この映画の公開と同時期に再上映している『THIS IS IT』のリバイバルの方に行くべきという、新作の有り難味が全く無い代物ですよ。

と言う訳で、私みたいな死後のニワカファンで、マイケルの映像に飢えてる人にもお勧め出来ないという、それは酷い映画でした。でも、DVDで見る分にはいいと思います。余計な所を早送りして見られますしね。


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